第十五章:辺境伯
第一節:概要
最後の太古人(物語:最後の太古人の死)。「太古の崩壊」で亡くなった幾千幾万の魂を背負う、絶対的な強者。創界人であった頃の姿と記憶を、最も完全に保持した辺境人。冥界竜の力を操る者。「魂の憩」を望み、魂を滅却する者。
物語:辺境伯の誕生
央玉島の「純白の聖殿」で力尽きた「最後の太古人」の魂は、地に潜り、冥界の辺縁に辿り着いた。辺境を彷徨ううち、遥か遠くに、彼の故郷とよく似た、白く輝く神殿が見えた。彼の魂は、創界人であった頃の姿と記憶を徐々に失いながら、神殿に向かっていった。旅路の最中に、彼の姿と記憶は徐々に失われていったが、「聖殿に帰る」という執念だけは残り続けた。しかしその魂は、神殿を囲む高く厚い外壁に阻まれ、彼は新たな辺境人としての生を受けた。
物語:辺境伯の叛乱
その辺境人の力を見込んだ皇帝は、彼に辺境伯の名を与え、帝国周辺の討伐および領域の拡大を命じた。初め、辺境伯は同胞である冥界人との戦いを拒んだが、創界での姿と記憶を取り戻す誘惑には抗えなかった。彼の武功により帝国の領域は拡大し、冥界辺縁から辿り着く優しい魂も時を追って増え、皇帝は辺境伯に篤く信頼を寄せるに至る。辺境伯軍に参加した帝国の衛兵もまた、辺境伯に対して畏怖と憧憬の念を抱いたという。長き戦いの果て、ついに辺境伯は、その大功を労わんとした皇帝から召喚を受ける。入国すら許されていなかった彼は、創界での姿と記憶を眼前にしていた。しかし、出立の間際、自らの要塞を見回っていた辺境伯は、地下に掘られた不自然な隧道と、その奥に蠢く人影を目にする。皇帝の招請は罠だと直感した辺境伯は、ただちに配下を呼び、「凱旋」の準備を急ぐよう指示した。
辺境伯の叛乱(辺境伯)
辺境を討伐し、第一帝国の領域を拡大した辺境伯は、その功を労わんとした皇帝から帝国に召喚された。それは辺境伯の悲願でもあったが、帝国に凱旋する直前、自らの要塞の地下に隧道が掘られており、その奥に不穏な人影が蠢くのを発見する。皇帝からの召喚は、自分を抹殺するための罠であると直感した辺境伯は、帝国への叛乱を決意する。彼は、凱旋を装った軍を従え、帝国に到着すると同時に突撃させるとともに、「魂の焔」で皇帝を燬き尽くした。帝国を壊滅させた辺境伯は、聖座の間の地下に創冥門を発見する。
物語:辺境伯の滲出
帝国地下の創冥門を通じて、辺境伯は第八深層都市へと滲出した。そこには多くの深層人が生活しており、しかもその姿は、叛乱の直前に自身の要塞で目にした不穏な人影と全く同じものであった。辺境伯は、央玉島で孤独な死を迎えた太古人であり、自らを最後の創界人と信じていた。死後、その魂は帝国から拒絶され、辺境平定の功を挙げても、なお皇帝に暗殺を図られたと考えていた。だが今、彼は、自分は最後の創界人ではなく、忘却された魂に過ぎなかったこと、そして、己が魂を救済し得た唯一の存在を、自らの手で葬っていたことを悟った。辺境伯は、驚愕にたじろぐ深層人たちを燬き尽くし、都市を破壊し始めた。まるで自身を刻むかのようであったと、この惨禍を生き延びた深層人は後に記録している。
未整理のアイデア
皇女と創界人の同盟は辺境伯を打ち破ります。戦将の部隊が辺境伯を(肉体的に)討伐します(創界人の認識はここで終了します)。死んだ辺境伯の魂は、救いを求めて彼の故郷である央玉島、すなわち第二帝国に向かいます。第二帝国に達した哀しい辺境伯の魂を皇女は抱きしめ、封印します(辺境伯の封印)。辺境伯の荒々しい魂を封じるため、皇女はいわばかかりきりの状態です。これが皇女が隠れ、帝国が沈黙した理由です。これにより同盟戦争後の第二帝国は、優しい創界人の魂を受け入れる余裕がなくなりました。したがって、結果的に、聖教団の天上派の主張は正しいことがわかります。
辺境伯が背負った、幾千幾万の太古人の魂は、聖殿で安らかな憩を得ることを願っていました。すなわち辺境伯は、「魂の憩を望む者」と言えます。一方で、復魂宗はその辺境伯を復活させようとしています。死してなお、辺境伯は誤解されているといえるでしょう。このねじれもまた、辺境伯というキャラクターに相応しいと思います。
純ネザライト製の武具に身を包み、冥界竜の力を利用する。
冥界竜の生命力の結晶である純ネザライト製の武具に身を包み、幾千幾万の魂を背負って「魂の焔」を自在に操り、第一帝国・深層文明・古代文明を蹂躙して、住人たちを見境なく「魂の歿」に至らせる辺境伯は、自身の心情としては「心中」に近いものだったかもしれませんが、客観的に見ると「宇宙の秩序の破壊者」にしか見えません。だから、彼はよってたかって討伐され、封印されなければならなかったのです。辺境伯は、ゲーム内のバグ、あるいは外から感染してきたウイルスのようなものとも解釈できます。
【題材】日本古代神話。特にスサノオ。ヤマタノオロチ。三国志の呂布。ローマ時代のハンニバル。あるいは悪魔。創界各地に武具や遺骸の一部。
【人種】冥界人(辺境人)。
【言語】冥界語。
【様式】辺境伯様式。
【色】黒色:冥界。御影石。
【色】黄色:金・冥界竜。
【色】紫色:哭曜石(冥魂扉、冥魂函)。
【花】ウィザーローズ。
【旗】辺境伯旗。
第二節:辺境と辺境人
第一項:辺境
辺境は、帝国と辺境伯領以外の冥界の全領域。帝国に辿り着けなかった「哀しい創界人の魂」が、辺境人として生まれ変わり、彷徨う。
【題材】地獄。
第二項:冥竜人
冥竜人は、冥界竜の魂が肉を纏って鬼となったもの。枯屍竜は召喚しない限り出現しない。
表:冥竜人
第三項:辺境人
辺境人は、創界の動物の魂が肉を纏って鬼となったもの。その後、冥界菌に感染して猥と化したものも含まれる。創界人が単に「辺境人」というときは、帝国に辿り着けなかった「哀しい創界人の魂」の末路であるスケルトンやピグリン種を指すことが多い。
表:辺境人
第三節:辺境伯軍
第一項:辺境伯軍
辺境伯軍は、辺境伯に下った冥竜人・辺境人から構成される。帝国人は含まれないが、唯一「皇女の騎士」が従軍したことがある。
第四節:辺境伯領
辺境伯領は、辺境伯が征服したが、帝国には編入されていない領域。内部は帝国に接し、外部は辺境に面する環状帯。辺境と対峙するため、外周部には砦や防壁が築かれている。中間帯は辺境伯軍の駐屯域であり、物資の集積所や訓練施設など、辺境伯の軍政が布かれていた。内縁部の最も安全な領域では、帝国施設の建設が始まっており、順次帝国に編入されていく。
【題材】軍事基地。軍政。
第一項:辺境伯の要塞
表:「辺境伯の要塞」に出現する実存
表:「辺境伯の要塞」の位置
| 要塞 | 冥界座標 | 地生圏 | 開始 |
|---|---|---|---|
| 第一要塞 | 219, 171 | クリムゾンの森 | 20250608 |
| 第二要塞 | 299, -357 | 冥荒地 |
第二項:辺境伯の砦
表:「辺境伯の砦」に出現する実存
表:「辺境伯の砦」の位置
| 砦 | 冥界座標 | 構造 | 地生圏 | 開始 |
|---|---|---|---|---|
| 第一砦 | -336, 320 | 橋 | 魂砂峡 | |
| 第二砦 | -240, -432 | 宝物部屋 | 魂砂峡 | |
| 第三砦 | -640, 96 | ホグリン小屋 | クリムゾンの森 | |
| 第四砦 | 288, -608 | ピグリン住居 | 冥荒地 | 20250610 |
| 第五砦 | 736, 160 | 宝物部屋 | ティールの森 | |
| 第六砦 | -560, -384 | 宝物部屋 | 冥荒地 |
第三項:冥魂函
冥魂函は、冥界の《ブレイズスポナー》と《マグマキューブスポナー》のこと。第一帝国に拒絶された辺境人が、哭曜石を用いて還座の再現を試みたもの。その原理は、深層文明の招魂函と酷似している。魂の姿と記憶を再構成する哭曜石の力に期待した辺境伯が、ピグリンに命じて作成させ、「辺境伯の要塞」と「辺境人の砦」に設置された。しかしこれらは、「魂の残滓」である魂砂から、ブレイズないしマグマキューブを召喚するのみであった。彼らは辺境伯軍に編入され、辺境討伐に投入されたという。還座の再現失敗に対する辺境伯の反応は、何も伝えられていない。
第四項:冥魂扉
冥魂扉は、「辺境伯の蹂躙」において、辺境伯が、冥界の辺境伯軍を創界に召喚するために開いた《ネザーポータル》のこと。黒曜石製の創冥門と異なり、一部に哭曜石が用いられている。そのため、空間に作用する力が創冥門より強く、冥魂扉の周囲が冥界化するという特徴がある。
表:「崩れた冥魂扉」の位置(創界)
| 冥魂扉 | 創界座標 | 地方 | 開始 |
|---|---|---|---|
| 232, -1000 | 央玉島 | 20250603 | |
| -280, -264 | 大雪原沿岸 | 20250422 | |
| 360, -312 | ノワール | 20250421 |
表:「崩れた冥魂扉」の位置(冥界)
| 冥魂扉 | 冥界座標 | 地生圏 | 開始 |
|---|---|---|---|
| 第一冥魂扉 | 216, 136 | クリムゾンの森 | |
| 第二冥魂扉 | 200, -232 | ティールの森 | |
| 第三冥魂扉 | -200, -264 | クリムゾンの森 | |
| 第四冥魂扉 | 40, 456 | 冥荒地 | |
| 第五冥魂扉 | -392, 168 | 魂砂峡 | |
| 第六冥魂扉 | 472, 200 | 冥荒地 |
第五節:意匠
第一項:色象
黒色
黄色
紫色
第二項:旗章
辺境伯旗
第三項:建築
辺境伯様式は、
