- 第18回国勢調査

2005/10/02/Sun.第18回国勢調査

国勢調査に協力した T です。こんばんは。

国勢調査

国勢調査の書類を書く。調査書の冒頭に「鉛筆で記入しろ」と書いてあったが、我が家には鉛筆どころかシャーペンすらなかった(でもなぜか消しゴムはあった)。買うのもバカバカしいので、ボールペンで記入する。読み取れれば問題あるまい。

ところで、俺は以前からアンケート・ベースの統計調査というものに疑念を抱いている。主に得られた生データの信頼性に関する疑念であるが、それは以前にin enquetoという日記に書いた。今日話題にするのは、統計処理したデータの提示方法について、である。

新聞などでよく目にするのが、無作為抽出による電話アンケートや面接査問による、内閣あるいは政党の支持率調査である。n が明記されているのは当然としても、これまでに標準偏差や有意差を検定した記事を見たことがない。「前回とは調査方法が違うので単純には比較できないが、内閣支持率は 3.6ポイント上昇した」なんてのは、典型的な新聞記事である。アホか。調査方法くらい揃えろよ。それに、その「3.6ポイント」というのは有意なのか。p の値はいくらだ。誤差ってことはないのか?

調査された方々には申し訳ないが、こんな杜撰な統計(といえるかどうかも怪しい調査)には何の意味もない。紙とインクの無駄だからやめた方がよろしい。いい加減な統計(といえるかどうかも怪しい調査)によって、世論や政局が動く可能性も生じる。ハッキリいって、危険ですらある。やるならちゃんとやれ。無意味な数字を、さも意味があるかのように公表するのは、例え確信犯でなくとも立派な情報操作である。それは貴方達が最も嫌っているものではないのか > メディアの方々。

「僕たちメディア・エリートは統計なんて全然わかりましぇん!」というのなら、せめて生データを開示したらどうか。ネットを使えば簡単だろう。特に国勢調査なんかは税金を使っているわけだから、無料で生データを公表するのは義務ですらある。ネット上にはヒマで優秀な人が溢れているから、面白いデータの切り口を見せてくれる人が出てくると思うんだけどなあ。

研究日記

午後からラボへ。少し実験をしてから、大学におられた先生と合流。結果の再現性がイマイチだったので、それについてディスカッション。以前の実験に使ったのと同じ状態の細胞を用意すること、これは実験条件が微妙になればなるほど難しい。この点に関しては、個体といえども線虫の方が易しい気がする。

その後、軽く呑んでから帰宅。寝る!