四日。引っ越し業者のトラックが故障する、PiTaPa カードを紛失するなどの accident に見舞われたが、夜までに引っ越し作業を終えることができた。
五日。新居にはエアコンが付いていないのだが、暖房なしで乗り切るにはまだ春は遠い。しかしこの季節、ほとんどの暖房器具は売り切れている。残り少ない選択肢で大いに悩んだ末、デロンギ社のパネルヒーターを購入することにした。実家では十数年前からデ社のオイルヒーターを使用しているが、あまりにも火力が低いので、実のところデ社に対する印象は良いものではない。不安を抱きながら電源を投入したが、さすがというべきか、最新機種は良い感じで部屋が暖まる。完全に無音であるのも素晴らしい。大変気に入った。
服などを買い足し、夜になってから書斎を整理する。明朝に新しい机と椅子が届くので、それまでに段ボールを撤去しておかねばならぬ。午前三時までにとりあえず文庫本を片付け、さて研究関係の A4 判はどこに置こうか……と考える間もなく、久し振りの筋肉痛とともに熟睡。
六日。待望の机と椅子が届く。ついに全貌を現した我が新書斎を眺め、しばし自惚れの笑みを零す。気色の悪いことである。
物欲の稀薄な自分にとって、思うがままの書斎を構えたいという欲望は、仕事に対する貴重な motivation でもある。書斎へのこだわりは、高価な自動車を customize したい、高級ブランドのファッションを身に纏いたい、素敵な庭のある一戸建てに住みたいなど、一般的によく耳にする願望の変形に過ぎない——のだろう。普通のことだと自分では思う。
今日は午後から新しい職場を訪れた。ラボの運営についてボスから lecture を受けた後、早々に帰宅する。年度末で誰もが忙しいし、移動する人も多いという。まぁ三月はボチボチと、ということになった。私も京都の仕事で書き物があるので、それぐらいがありがたい。