- iPS 細胞について: 能書き

2008/02/02/Sat.iPS 細胞について: 能書き

どうやら下痢は治まった様子の T です。こんばんは。

先日の日記で「iPS 細胞について書く」と予告した。が、何をどう書いたら良いかで悩んでいる。私に大した知識がないのも原因なのだが、それだけではない複雑な背景を iPS 細胞は持っている。

1つは、iPS 細胞が持つインパクトに、科学的な側面と社会的な側面があるという点。科学的側面はわかりやすいですね。「体細胞から ES 細胞の性質を持つ細胞 (= iPS 細胞) が作られた」という驚き。社会的な側面は、再生医療のソースとして iPS 細胞が非常に重要になるだろう、という期待的観測。説明がややこしいのは、この社会的な側面である。しかし、この視点を抜かして iPS 細胞を語ることはできない。

私は以前に「胚性幹細胞と成体幹細胞」という日記で、「細胞移植による再生療法を考えたときに問題となる話」を書いた。iPS 細胞が持つ社会的な意義は、この日記の内容と深く関係している。再生医療に関しては、「再生」という日記を書いたことがあるが、まァ色々とややこしい。報道が過熱気味ということもあるが。

実は、上記の 2ページは shuraba.com の中でも非常によく読まれているエントリーなのだ。大したことは書いていないけれど。しかし逆に、ひょっとしたら、再生医療に関して「大したこと」を書いたページはほとんどないのではないか、という推測もできる。「再生医療」や「ES 細胞」を普通に検索しても、恐らく新聞記事やプレス・リリースが大量に引っかかってくるような気がする。確かに、あんなものを読んだところで何もわからない。

というわけで、iPS 細胞とは直接関係ないことも含めてズラズラ書いていこうかな、と今は考えている。ちょっと調べたいこともあるので、まァその内に。