- J-1 ビザ申請(二)

2013/02/22/Fri.J-1 ビザ申請(二)

「一」に引き続き、米国に研究留学するための J-1 ビザについて書く。

DS-2019

最も重要かつ、律速となる書類である。

DS-2019 は、受入先(私の場合は大学)が発行する許可証である。発行してもらうには、大学なら ISSS (international student and scholar services)、ないし研究室のボスまたは秘書に問い合わせると良いだろう。

DS-2019 は連邦政府ではなく受入先が発行する書類なので、具体的な作成手順はそれぞれ異なる。私の場合は、大学が定める DS-2019 申請用紙とパスポートのコピーを ISSS に提出する必要があった。留学期間、給料、ポジション、研究内容などは、その前にボスと話し合って決めておかねばならない。給料の一部ないし全部を、自費もしくは日本の金銭(助成金や海外学振)で賄う場合は、その証明書も必要である。

私とボスで作成した DS-2019 申請用紙は、学科長や学部長に回され、関係者全員の諒承が得られると、ISSS が DS-2019 を発行してくれる。具体的には、発行者の署名が入った DS-2019 が郵送されてくる。この DS-2019 に自分の署名を入れると完成である。私の場合、申請から発行まで六週間ほどかかった。

DS-2019 に記されているプログラム番号と SEVIS ID が、以降の手続きに決定的に重要である。

家族で留学する場合、各人に DS-2019 が必要だが、ISSS への申請はまとめてできる。

SEVIS 費用の支払い

SEVIS (student and exchange visitor information system) 費用を以下のサイトから支払う。

支払い後に表示されるページを印刷しておく (A)。

後日、SEVIS 費用の支払いを証明する I-797C が郵送されてくる。大使館(領事館)でのビザ申請には、A か I-797C の一方があれば充分なようである。

DS-160

DS-160 の作成については「一」で書いた。この書類を complete するには SEVIS ID(SEVIS 費用支払い受付番号ではない)が必要であり、順番としては DS-2019 の後になる。

改めて調べてみたら、以下の動画が見付かった。大変な労作である。

DS-160 の記入を完了すると、顔写真とバーコードが表示されたページが表示される(このページの PDF ファイルを自分にメールで送ることもできる)。これを印刷しておく。

顔写真

DS-160 のデジタルデータとは別に、5 cm × 5 cm の顔写真が一枚求められる。私は、自販機型の証明写真を切り抜いて提出した。大阪の米国領事館内にも、この証明写真機が置いてある。万が一クレームを付けられても、その場で撮影して対応できるようである。

本国に財務的、社会的、家族的な強いつながりがあり、米国での留学プログラムの終了後に確実に帰国することを示す書類

戸籍謄本で良いとされる。英訳が必要なので、私は、原本のコピーに対訳を手で書き込んだ。原本と、対訳付コピーの両方を提出する。

米国滞在期間の全学費および生活費を賄う十分な資金があることを証明する財政証明およびその他の書類

私は、財団に発行してもらった英文の助成証明書と、給料が明記されているボスからの offer letter を提出した。

銀行の残高証明書原本もしくは預金通帳原本

私は、英文の残高証明書を提出した。三井住友銀行は、発行に一週間はかかるなどと眠たいことを言ってくるが、郵貯なら五百円で即日発行してくれる。

成績証明書

私は、英文の学位証明書を提出した。PhD であれば成績証明書は要らないと思われる。

完全な履歴書・全ての出版物のリスト

私は、Word で作成した自作の CV と publication list を提出した。

学校からの受入状/招待状

私は、ボスからの offer letter を提出した。

まとめ

ビザの申請に必要な書類を列挙した。DS-2019 さえクリアできれば、他は大したものではない。次回は、大使館(領事館)での面接について書く。

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