- 読書日記

2013/01/01/Tue.読書日記


明けましておめでとうございます。

年末までに読了した本を記録しておく。

『金メダル〜』は、トップアスリートの遺伝子を解析するドキュメント。題材は悪くないのだが、この種の本の常として、筆者が勉強不足であり、掘り下げが甘い。海外のサイエンス・ノンフィクションに比べて、随分と見劣りする。

『神の代理人』はローマ法王の列伝。ピオ二世、アレッサンドロ六世、ジュリオ二世、レオーネ十世。

『太陽系〜』は、その探査の歴史に主眼を置いた、比較惑星学の好著。宇宙は大局的に見て均一であるが、局所的には多様性に富んでいる。生命もまた、その diversity の現れの一つと考えられないこともない。

『FBI捜査官〜』では、肉体が「漏らす」非言語的コミュニケーションの解読が説明される。非言語的(ノンバーバル)コミュニケーションとは、手話やジェスチャーといった、能動的なボディ・ランゲージのことではない。日常の何気ない仕草、我々が無意識に動かしてしまう身体の振る舞いのことである。ここから、その人の心理状態を読み解いていく。知見の多くは臨床的・経験的なものだが、脳の活動電位との相関が裏付けられている運動もある。今後の発展が期待される分野である。