- 熊本 2008 (2)

2008/11/28/Fri.熊本 2008 (2)

辛子蓮根は美味いと思った T です。こんばんは。

どうでも良い話だが、「おっとり刀」という言葉が誤用されているのを連続で耳にしたので書いておく。「おっとり刀」は「押っ取り刀」と書く。刀は本来なら帯に差すべきものだが、その時間すらなかったので手に持って (押っ取って) いる状態が「押っ取り刀」である。つまり、「押っ取り刀で駆け付ける」というのは非常に慌ただしい様を表している。

一方で「おっとり」という副詞 (?) があり、これは「ゆっくり」「のんびり」「ゆったり」といった状態を意味する。この副詞「おっとり」と「押っ取り」を混同すると、「押っ取り刀でやって来る = のんびりやって来る」となり、本来とは全く逆の意味になってしまうので、誤用されると話が混乱する。

熊本城

宿で起床後、朝食を摂ってから風呂に。のんびりし過ぎだろ。市内に赴き学会場へ。

夕刻から熊本城を見て回る。加藤清正が築城し、細川家が守ってきた肥後熊本城は、しかし維新後に西南戦争に巻き込まれ、原因不明の失火で焼失する。現在でも見られる建造物は昭和に再建されたもので、基本的には新物 (あらもの) である。

それでも熊本城には感銘を受けた。まず縄張りが素晴らしい。天守閣も、往時の外観を忠実に再現したもののようで、質実剛健とでも言おうか、城塞としての機能美のようなものを感得することができる。現在でも感じられるこの佇まいは、やはり熊本人の、清正公に対する敬愛の精神があるからこそ成されたものではないか。熊本人の郷土愛、歴史愛を垣間見ることができて非情に良かった。

宇土櫓は、唯一残った創建当時の多層櫓である。ここに登れば歴史の匂いを補うことができ、新物だ何だというのもあまり気にならなくなる。億劫がらずに足を運ぶことをお勧めする。逆に、最近完成したという本丸御殿には見るべきものがなく、中身も公開の仕方もつまらない。あれはよろしくない。

研究日記

熊本 → 伊丹 → 京都。

22時頃から職場で培養細胞のメンテナンス。その後、ボスと飲みに行く。来年度のことについてゴニョゴニョと相談。日付が変わる頃に帰宅。