- やったことがないので

2008/04/16/Wed.やったことがないので

鼻水を垂らしている T です。こんばんは。

雨が降っているから花粉症ではないと思われる。

研究日記

ボスに送った manuscript が訂正されて返ってきた。俺が second author、下書きを書いた M先生が corresponding author になったいた。先日 accept された大学院の H先生の論文では、彼を指導した助教の先生が corresponding author だった。ボスはもう、corresponding author は要らない、ということなんだろうか。いずれにせよ寛容な話ではある。ボス曰く、「ワシはお金を取ってくる人、アンタらは実験して論文を書く人」。こういうキャラクターが「ボス」としてやっていくには重要なんだろうなあ。

論文が研究成果の果実であるとすれば、authorship はその分け前に相当する。Authorship を巡って醜い争いが……、という話はゴロゴロしている。俺のような雇われ研究員は論文を書かせてもらえない、なんてことも実際にはあるらしい。どうあるべきか、というのは一概には言えない。しかし、サイエンス以外のことで紛糾しているラボは長期的に見て成功はしない、という命題は真であるように思われる。

論文について、ボスの意向を汲んで色々と調べる。Biology 出身の俺はどうしても clinical な部分に疎い。勉強しなければなあ、と思わないでもないが、素人が時間をかけて下手に考えるより、餅屋に任せた方が良い領域であるようにも思える。ただ、「俺は医者じゃないので」が言い訳にならないようには気を付けている。

動物実験の方も準備を進めている。初めてのことが多く、手続き一つにもやたらと時間がかかる。「動物実験をやったことがないので」と言いたいところだが、そんなことでは何も捗らない。

「やったことがないので無理」という言説は撞着している。言い訳するのなら、もっとロジカルでスマートでユーモアのある文句でしたいものだ。