- 遠慮なく

2007/09/26/Wed.遠慮なく

雅号でも考えようかな、と思った T です。こんばんは。

「みやび」という字が使われているものの、雅号の多くが洒落であったり自虐であったりするのはどういうことか。雅びやかな号は、逆に中二病のように思えてくるから困ったものだ。

さて、先週、先々週と 3連休が続いたわけだが、もちろん私は仕事なわけで、電車の中で楽しそうにしている人々を見ると、時折やり場のない感情に襲われて目の前が真ッ赤になる。アブない人だなあ。好きでやっている仕事だし、忙しさの原因の大半は大学院生との兼業であることに由来する。進学は私が望んだものであり、職場にも大学院にも随分と便宜を図ってもらっているから、感謝こそすれ、怒ったり腹が立ったりする理由はどこにもない。恥ずかしいことだ。

それでもやっぱりしんどいと思うことはあるわけで。週末は適当に仕事を切り上げて、家ではゲームに没頭したりしていたのだけど、何だかなあという気分を引きずったまま、今日は 1日不貞腐れていた。が、それを吹き飛ばすような事柄が 2つ。

1つは、Dr. A からメールを頂戴したこと。私もほんの少しだけお手伝いしていた仕事が publish されるということで、大変うれしい。本当にお疲れさまでした。

もう 1つは、筒井康隆『笑犬樓の逆襲』の文庫を手に入れたこと。笑犬樓 (しょうけんろう) というのは筒井の居場所というか雅号のようなもので、遠藤周作の狐狸庵を想像してもらえればよろしい。「噂の真相」に連載された『笑犬樓よりの眺望』の最終回があの「断筆宣言」であり、今回の『〜逆襲』は断筆解除後に再開された連載をまとめたものである。

わははははははははははははははは。

笑犬樓、息を吹き返して狂犬樓となり、逆襲モードで連載を再開します。

(筒井康隆『笑犬樓の逆襲』「断筆解除後の戦果を報告する」)

のっけからコレである。「来た来たァ!」と思うのは私だけではあるまい。たったこの 2行で、随分と元気になった。

こういう日記を書きたいものだなあ。そう思って今年度の自分の日記をザッと読み返してみたが、何と暗いことよ! 愚痴と泣き言ばかりではないか。これではイカン (しかし何故かジワジワとアクセスが増えているのは不思議である)。

東京でジョー兄に会ったときにも話したのだけど、どうも最近は blog その他がつまらないんだよね。自分が書くことも含めて。もっとこう、読んだ人が引くくらいのものを書かねばなあ。そして一部の人だけが爆笑なりニヤニヤなりしてくれれば良い。昔はそう思って書いていたけれど、どうも近頃は下らないことに気を使い過ぎていたようだ。何に遠慮しているんだ、俺は。