- 蟲

2007/06/08/Fri.

漢字が好きな T です。こんばんは。

昼間は暑いが、夜になると涼しくなって快い。良い季節だ。窓を開けていると羽虫がうるさいときもあるが (「五月蝿い」とはよくいったものだ)、「夏が来るんだなあ」という趣もないとはいえない。私は夏が好きだ。

虫とは何か

「虫」といえば狭義には昆虫を指す。蝶 (ちょう)、蛹 (さなぎ)、蝉 (せみ)、蝗 (ばった)、蛍 (ほたる)、蟻 (あり)、蜂 (はち)、蟋蟀 (こおろぎ)、蚤 (のみ)、虱 (しらみ)、蝨 (だに)、蛆 (うじ)、虻 (あぶ)、蚊 (か)、蛾 (が)、蝿 (はえ)、蚕 (かいこ)、蚋 (ぶよ)、蜻蛉 (とんぼ)、蜉蝣 (かげろう) などなど、「虫」の字を含む漢字は多い。

昆虫以外にも蜘蛛 (くも) や百足 (むかで) なども一般的には「虫」という。確かに、漢字の中には「虫」の字がある。蠍 (さそり)、蟹 (かに)、蝦 (えび) などの小型節足動物は大概が「虫」であるといって良い。

蚯蚓 (みみず)、蛔虫 (かいちゅう)、蠕虫 (ぜんちゅう) などの環形動物、蛙 (かえる)、蝦蟇 (がまがえる) などの両生類、蛇 (へび)、蝮 (まむし)、蜥蜴 (とかげ) などの爬虫類、蝸牛 (かたつむり)、蛞蝓 (なめくじ)、蛸 (たこ)、蛤 (はまぐり)、牡蛎 (かき)、蜆 (しじみ)、浅蜊 (あさり) などの軟体動物も「虫」である。小型であるか、あるいは中型までで気味の悪い生物は、漢字の枠組みでは全て「虫」なのだ。

「虫が好かない」「腹の虫が鳴る」「虫の知らせ」「虫の居所が悪い」など、何だかわからないものも全て「虫」のせいにされた。何とも「虫の良い」話ではないか。虫からすれば「虫酸が走る」ところだろう。彼らにだって尊厳はある。「一寸の虫にも五分の魂」というではないか。

「虫」は旧字で「蟲」と書くが、何故に「虫」を 3つも重ねるのか理解に苦しむ。どう考えても無駄だろう。悪意があるとしか思えない。もっとも、そこがまた「蟲」という字の魅力なのだが。

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