- 過去への遡及と岡崎フラグメント

2007/02/13/Tue.過去への遡及と岡崎フラグメント

キーボードで最も汚れているのが「Y」の T です。こんばんは。

クロノス的な、あまりにクロノス的な

小説において過去への遡及がしばしば描写される。様々な手法があるけれども、代表的なものがカットバックだろうか。短い断章を挟みつつ、次第に過去へと遡っていく。筒井康隆も『虚構と現実』でこのことを技術上の問題として捉えている。

過去へと遡る断章 1つ 1つの中で、極端にいえば 1つの文章の中で、常に時間は過去から未来へと流れる。起こった事柄を時系列とは逆順に並べても、項目の 1つ 1つの中における時間の流れは必ず「過去 → 未来」なのである。筒井康隆はこれを「クロノス的」と表現する。クロノス的ではない時間表現を、我々は持たない。

この問題を考えるとき、いつも私は岡崎フラグメントを思い出す。DNA が複製されるとき、一方の鎖は 5' から 3' へ、もう片方の鎖は 3' から 5' へ伸びるように見える。しかし、DNA はいつも 5' から 3' へしか伸長しない。3' から 5' へ伸びるように見えるのは、やはり 5' から 3' へと合成された短い断片 (岡崎フラグメント) が次々とつながっていくからである。——だから何だというのだ。

こんなことを電車の座席で考えているのは私くらいだろうなあ。

Mac 日記

突然に MacBook のキーボードが全く反応しなくなった。マウスだけでヘルプを読み、あちこちをイジったが直らず。もはや残すは OS の再インストールのみか、というときになって、壊れた iMac の USB キーボードがあることに気付いた。ダメ元で接続してみたら、ちゃんと入力できる。つまりソフトの問題ではなく、あくまで MacBook と内蔵キーボードの間でのトラブルということである。

「MacBook キーボード トラブル」で検索してみたら、茂木健一郎の blog が引っかかった。コメントで示唆されていた PMU のリセットを実行したら直った。PMU リセットは OS 再インストール前の最後の手段として活躍しそうなので、ここにメモしておく。Mac OS X、特に OS X 10.2 以降は凄く安定していて、再インストールしたことないんだよね。

研究日記

ボスから叱咤を受ける。別に怒られているわけではないのだが、情けないことには変わりない。これでも努力しているんだがなあ。とはいえ、そんなものは言い訳にすらならない。以前にも日記で書いたが、努力と結果には何の関係もないのである。ボスにとっては尚更そうであろう。私に足りないのは努力ではなく結果である。それを忘れた瞬間、私は大馬鹿者となるだろう。

そうならないように努力するか……。