- 給料の財源

2005/11/07/Mon.給料の財源

月曜日になった途端に書くことがなくなる T です。こんばんは。

19時より恒例のセミナー。その後、先生と食事。別のグループにだが、また 1人テクニシャンが増えるらしい。大丈夫なのか。

俺やテクニシャン達は、書類上は病院の職員だが、支払われる給料の実態は、ボスが獲得した競争的資金である。我々の明日は、ボスが書く申請書類 1枚に乗っかっている。俺にはまだまだ実感が湧かないけれど、普通に考えても、研究費の配分が難しいことはわかる。人手がないと研究は進まないが、機器や消耗品にも金がかかる。人件費が増えると同時に、試薬類の消費も増えるのである。この匙加減が難しい。3人で 10人前は食べられないし、10人に 3人前では足りない。そういう話である。

それでは、ということで、5人で 5人前を注文するようなバランスを取ったとする。ところが、だ。競争的資金は毎年当たる保証なんてどこにもない。極端な話、「今年度の研究費は前年の半分」ということもあり得る。というか、これは極端でもなんでもないな。当然のごとく、人件費とその他の支出のバランスは破綻するし、破綻したままでは研究が進まない。となれば……、想像するだに怖い話である。

もちろん、ボスが新たに人を雇うのは、数年単位で配分される、それなりの額の競争的資金があるからであろう。でも、それがいつまで続くのかはわからない。俺がいうのもアレだが、ポストに対する研究員志望者の数がそもそも多いのである。構造的に、10人の志望者に対して 7人前くらい(ひょっとしたらもっと少ないかもしれない)の料理しか、この世界には最初から用意されていない。まことに厳しい。

この手の話題は、分野の異なる人にはピンと来ないかもしれない。説明し出すと大変長くなってしまうので、機会があれば、また。