- 変態酵素

2005/09/07/Wed.変態酵素

「とりあえずオーバーナイトで放置すれば、どんな制限酵素でも充分に切れるだろう」という雑な安心感を最後のより所にしつつある T です。こんばんは。

研究日記

ベクター作成の準備。バックボーンとなるベクターは、他のラボから貰ったものを幾人かが何回にも渡って改良したため、正確な配列が不明である。よくある話ではある。

これを元に新たなベクターを作るわけであるが、「確実に」使える制限酵素がわからない。実際に切ってみるしかない。「ユニークであってくれ」と願いつつリストアップした制限酵素で切断してみたところ、全てのサンプルがズタズタに。マルチ・クローニング・サイト全滅か。それはもはや「マルチ」ではないぞ。というか、クローニング・サイトですらない。

可能性が残されているのは、使ったことも聞いたこともない酵素ばかり。Hpa I とかって何だ。500 unit で 1万数千円もするし。ベクターに使えるかどうかもわからんしなあ(そのため余計に「使えない」感が漂う。こちらの事情で申し訳ないが > Hpa I)。

ところで、活性温度が 65°C だったり (普通は 37°C)、認識配列が「CCNNGG」などと非特異的であったりする制限酵素を、俗に「変態酵素」という(人がいる)。できれば変態酵素は使いたくないのだが……。