- Diary 2004/08

2004/08/31/Tue.

日記をネット上で書き始めて 28.5ヶ月が経つ T です。こんばんは。

一時期は小説を書いていたし、今ではこうしてサイトを運営している。文章を書くのはもちろん、読むことも好きだ。そんなことから、テキストについて考えたり思うことも多い。今日はそういった事柄を、まとめて断章的に綴る。何かのヒントになるかもしれないし、それらをコアにして、ある程度の長さの文章を書くことがあるかもしれない。ま、能書きはこれくらいで。

読むヒント

書くヒント

2004/08/30/Mon.

正直、環境問題には関心のない T です。こんばんは。

俺が嫌いなのは、何かと方便に使われる「環境問題」である。そもそも、「環境」という言葉は漠然とし過ぎていやしないか。エコシステム(生態系)も「環境」ならば、俺が生活する 6畳間も俺にとっては「環境」だ。同じエコシステムでも、人間から見たものと、バクテリアから見たものでは丸きり違う。そこらへんをキチンと定義して、初めて「問題」になり得るんじゃないのか。

生物は「自然」か

美しい森林や小川の写真とともに「自然を守ろう」という趣旨のコピーが付けられた、環境保護を訴えるポスターを見るたびに思う。自然とは何だ? この問いへの解答は複数あるだろうが、その中に「生物」が入っているであろうことは想像に難くない。

本当に生物とは「自然」なんだろうか、と考えるのはヘソの曲がった俺だけか。しかしだな、零下何十度の地で、体温を 40℃近くに保ちつつ活動する動物や、年間降雨量数ミリという地で、その組成の 9割以上が水である植物などは、どう見ても不自然にしか思えない。不自然だからこそ、それを維持するのにエネルギーを要求する。不自然を維持するシステム、それが(個体レベルの)生命現象なのではないか。そのシステム自体も不完全である。システムの破綻、すなわち死がそれを証明している。

生物は不自然である。だから死ぬ。

不自然な自然

じゃあ自然って何よ、と最初の問いに戻る。解答から「生物」を除くと、残るは火星の地表のような茫漠たる荒野しかない。それではあんまりだと思うのは、我々が人間(=生物)だからである。まあ、そこまで考えが行き着くと、そもそも「自然」という概念自体が無意味なものとなるのだが。

火星の地表のような世界は、単純な物理法則にのみ支配される。生物学はサイエンス =「自然」科学ではない、とおっしゃられる数学者や物理学者にしてみれば、成程このような世界こそ自然なのかもしれない。という妙な納得もある。いや、嫌味でも何でもなくて。

こうなると「自然を守る」や「豊かな自然」という言葉は、ただの矛盾である。「守る」ことで「自然」ではなくなるし、「自然」に「豊か」もクソもない。そもそも、「守る」者も「豊か」と感じる者もいないのが「自然」なのだ。なんてな。これじゃあ、ただのニヒリズムだ。別に本気でこう思っているわけではないよ。

2004/08/29/Sun.

金、土、日と帰省していた T です。こんばんは。

他にも色々と行きたいところがあったのだが、まずは帰省を優先した。思えばこれまで、手術後の母に一度も会っていなかった。親不孝の一語に尽きる。孝行したくば、まずは就職を決めろという話はさておき。

実家では、食って寝てばかり。眠り飽きたところで本を読む。最高やね。

バイク日記

実家への往復はバイクだったのだが、これが大正解。当初、台風の影響で、帰りは電車になるかもしれないと心配していたのだが、思ったより台風の進行が遅く、結果的には、涼しくて風が気持ち良い、絶好のツーリング日和となった。これで明日、本土に上陸して警報でも出してくれれば言うことない。頑張れ、CHABA(台風 16号)!

さて、地元のバイクショップで新しいグローブを買った。「現金価格 35% 引き」という、あり得ないセールをしており、かなりの買い得。ジャケットやブーツと揃いのブランドのレザーグローブを購入。まだ手に馴染んではいないが、段々と「俺のもの」になっていく過程は、やはりレザーならではの楽しみである。

革フェチ? そうかもしれない。

2004/08/26/Thu.

T です。こんばんは。

研究日記

頼まれ実験その2 の続き。嬉しい誤算もあって、実験自体は順調。

「まだ読んでないんだけど」と前置きしながら、K先生が修士論文 (?) についてのディスカッションを持ちかけてくる。読んでから来いよ。

吉野家日記

実に久し振りで、O嬢 (美人店員さん) に接客してもらう。日記を検索する限り、最後に会ったのは1月 10日。7ヶ月半ぶりかよ。っていうか、今年でまだ 2回目。

バイク日記

XJR
YAMAHA のネイキッド・バイク。独特のシャープなフォルムは暴走族の方々にも歓迎されているようで、オーナーは盗難・いたずらに日々おびえながら暮らしている。
CB
HONDA のネイキッド・バイク。乗りやすく、教習所で使われていることも多いため、非常に人気がある。

O嬢を拝見したのに気を良くして、バイク屋に寄って点検&オイル交換。美人は経済を活気づける。明日、実家にもバイクで帰ることだし、しっかりと整備してもらう。

「ブレーキランプ切れてるよ」

思わぬ故障が発覚して、焦る。ソケットを交換しただけで直ったのは幸いだったが、それにしても、いつから切れていたのだ。

そんなやりとりの横で、他の店員さんが接客しているのを見物。客は 20歳くらいの男。マシンの選択で悩んでいるようだ。店員さんは「好きなフォルムのマシンを選ぶのが良い」とアドバイスしていたが、客は納得できないようで、商談成立ならず。「また来る」と言って、客は帰っていった。

懐かしいなあ。俺も 3年前、この店でバイクを買うときに同じことを言われたのだ。俺はずっと XJR に乗りたかったのだが、XJR のエンジンは空冷。やっぱり水冷の方が良いのかと悩み、CB にしようかと煩悶していたのだ。結局、店員さんの進言通りに XJR を買ったのだが、俺はそれで良かったと思っている。

そういうわけで、彼にも自分が本当に乗りたいバイクを選んでほしい。バイク屋の店員は、店員である前にライダーでもある。そのアドバイスを聞かない手はない。ただし、中古車を買いたいと考えているなら気を付けろ。

このバイク屋は新車を買わすのが上手いぞ。

2004/08/25/Wed.

T です。こんばんは。

研究日記

眠たいのに眠れず、腹が減っているのに食欲がない。微妙な体調で、頼まれ実験その2 を開始。まだしも実験をしている方が気がまぎれるような気がする。

K先生が「そろそろ論文を書きましょう」とか言いながら近付いてくる。「は?」としか答えようがない。「夏休み中に書き上げろ」と言ったのは誰だ。それを真に受け、実家にも帰らずに論文を書き上げた俺は何だ。その上で、さらに頼まれ実験までしている俺はとっても良い人。惚れてくれても構わない。

♪いい加減にして/あたしアナタのママじゃない(山口百恵『ロックンロール・ウィドウ』)

あがり

一口単位で注文でき、満腹した時点で食事を終了できる回転寿司というシステムは、非常に合理的だと思う。特に食欲がないときは、下手な外食よりよほど安く上げられる。ということに今夜気付く。

どうでも良いが、回転寿司屋の緑茶は、何であんなに旨いのだろうか。何度お湯を注ぎ出しても、決して薄くならないのもまた不思議である。あのティーバック、どこかに売っていないものか。

2004/08/24/Tue.

今日は 1食だった T です。こんばんは。

研究日記

K先生がやたらと俺を持ち上げてくる。こんなときは要注意だ。

食事日記

何が悲しいといって、最近、自分が思っているほどに食べられないのが悲しい。あんなに腹が減っていたのに、すぐに腹がいっぱいになる。「いや、俺、もっと食えるから。食えるはずだから」と、飯粒を飛ばしながら誰かに弁明したくなる。弁明する必要なんてないんだが、それでも嫌な気分だ。

やっぱり、一緒に食事をして好感が持てるのは、旨そうにガツガツと食っている奴だ。また俺は、そういうのが「男らしい」と勘違いしているような人間でもある。救い難いな。しかし、いつまでも続く満腹感なんかクソ喰らえだ。常に「ああ腹減った」と言っていたい。そっちの方が(少なくとも俺にとっては)絶対に健康的だと思う。

「腹が減りたい」という、倒錯的な願望を抱いている今日この頃だ。日本語おかしいけど。

2004/08/23/Mon.

12月にはダブルヘッダーで学会の T です。こんばんは。

2つも参加する必要はないだろ、とは俺も思うのだが、どちらにも恩のある方が参加されるので、お会いしないわけにはいかない。俺にとっても最後の学会であるわけだし。頑張るか。

研究日記

同じ時間働いても、3食ちゃんと食べると充実度が違ってくるのは何故? 凄く真人間になったような気がするのは俺だけか。全部外食だけど。

本日はデスクワーク。学会発表要旨 × 2 + 修士論文 (?)。

バイクで出勤するも、ラボに着いてからはずっと雨。洗車したばかりなのに。結局、帰りはヒゲマン氏の車で送ってもらった。ありがとうございます。

ビートルズ日記

『Good Night』
ジョンが息子のジュリアンのために作った子守唄。ボーカルはリンゴ。アルバム「The BEATLES」の最後を飾る曲でもある。

昨日あれだけ寝たのに、まだ眠い。ところで、ビートルズには『Good Night』という子守歌があるのだが、この曲、オーケストラやバックコーラスに 35人も使っている。眠れないだろ、そんなにいたら。

2004/08/22/Sun.

日中はずっと布団の中で半睡半醒の状態を保ちつつ、ビートルズを聴きながらエンドレスにまどろんでいたのだが、最後の最後で「プールで溺れながらゲロを吐き、水泳部である高校の同級生に救出される」という最低の夢で目が覚め、何だかとても残念な T です。こんばんは。

年金に詳しいイタリア人

下品な上に一発ネタで申し訳ないのだが、某所にて、腹を抱えて笑い転げてしまったハンドルネームを見かけたので、記念に記録しておく。彼の名は、

イタリア人・チンポプラリーノ氏。

爆笑。アホ過ぎる。

氏は年金問題に造詣が深いようで、昨今の年金制度の問題点を厳しく追及するばかりでなく、自分の改革案まで披歴されておられる。しかし申し訳ないが、名前のおかげで全く説得力がない。「エラそうにしてんじゃねえよ、チンポが」と、どうしても思ってしまう。氏の提言が的を射ているだけに、ハンドルネームとのギャップが大きい。そこがまた笑いを誘うのだが。陰ながらチンポプラリーノ氏の活躍をお祈りする。

2004/08/21/Sat.

しばらくぶりの長文日記を書いた T です。こんばんは。

昨日の日記を見直して思ったのだが、何も実験をしたからといって、必ず「研究日記」を書かなければいけないという決まりはない。今までだって好き放題に書いていたわけだし。どうも思考が硬直化しているようでイカン。嘆く前に、自分の頭を使いたいものだ。

バイク日記

久し振りに愛車を磨く。いつもはワックス成分を含んだ専用シートで拭くだけなのだが、最近はそれすらも怠っていたので、今日は水洗い > から拭き > 固形ワックスのフルコース。

夜になり、涼しくなってからツーリング。吉野家で腹ごしらえをした後、ブラリと街中へ。美人が運転する車を尾行するなど、怪しい真似をしてエンジンを暖め、いざ峠攻めへ。今日はこのために、久々に革ジャンで完全装備。気温は 25℃前後。これくらいが丁度良い。

帰途、偶然にも河辺で行われている花火大会に遭遇。道端に愛車を停めて見学する。どうやら町内会レベルの催しのようで、規模は小さかったが、静かな山の中、涼しい河原での花火は中々に風情がある。ボーッと見ていたら、オッサンに「お兄さんもビールどう?」と話しかけられた。あいにくとバイクなので飲めなかったが、代わりにジュースを振る舞ってもらう。ありがたく頂いた。バイク最高やね。

スパムメール・イノベーション

このサイトでメールアドレスを公開しているため、スパムメールの受信は絶えることがない。ほとんどはメールソフトの設定で自動的に削除できるし、そもそも俺の愛機は Mac なのでウイルスの脅威は皆無だ。一番厄介なのは出会い系メール。最近のものは、知り合いであるように装って、hotmail や yahoo のアカウントから来るので防ぎ切れない。これらのアカウントは無料で取得できるため、メールアドレスを指定して受信を拒否しても、すぐに別アドレスでやって来る。

これらの出会い系メールは、ウイルスと違ってメール自体に実害はない。だもんで、平気で開いて中身を読む。これが結構面白く、ささやかな楽しみになっている。この手のメールは、プログラムによって自動配信されているのだろうが、最近はアルゴリズムも進化しているようで、「これはなかなか」と思わせるメールも少なくない。中でも最も感心したのが次のメール。

はじめまして☆ともみと申します。
メル友を募集していらしたので、お便りしてみました。
趣味は旅行以外では読書で、好きな作家は筒井康隆さんです。
音楽は洋楽が好きで、ビートルズもよく聴いています☆
趣味や、どこに住んでるのか教えて欲しいです☆

この後も本文は続き、20歳のフリーターという「ともみ」嬢のスリーサイズなどが記されるわけであるが、関係ないので割愛する。

引用した部分だけではわかり辛いかもしれないが、このメールは「サイト読者からのお便り」を装っている。いわば「サイト運営者」を対象にして特化されたスパムメールと言えよう。これは新手だ。俺が感心したのは、引用した文章の中段。「趣味は読書」「好きな作家は筒井康隆」「音楽は洋楽」「ビートルズ」などなど、明らかに俺の日記をスキャンしている。趣味を俺に合わせようとしているわけだ。涙ぐましいね。

「メル友を募集していた」などは完全な虚偽だし、「趣味を教えて欲しい」ということからも、俺の日記を読んだ「人間」が書いたものでないのは間違いない(バイクの話はビートルズや筒井康隆以上に書いている)。これではまだまだ騙されるわけにはいかないが、この先、もっと洗練されたプログラムが現れれば、つい返事をしてしまうサイト管理人も出てくるかもしれない。

スパムメール・コントロール

ここで話は終わらない。スパムメールの送信プログラムが日記をスキャンしているなら、メールの内容を受信側が操ることも可能だ。例えば今から数ヶ月間、毎日ウンコの話を書いてみたらどうだろう。きっとこんなメールが来るに違いない。

はじめまして☆ともみと申します。
メル友を募集していらしたので、お便りしてみました。
趣味は旅行以外では排泄で、好きな便器はTOTOです。
大便は軟便が好きで、下痢もよくしています☆
趣味や、どこに住んでるのか教えて欲しいです☆

そんなアブない奴に住所なんか教えられるか。

2004/08/20/Fri.

最近の日記が、愚痴のような自分へのエールのような変な内容ばかりで、果たしてこんなものを他人が読んで面白いのだろうか、と疑問に思う T です。こんばんは。

別にアクセス数を増やしたいわけでもないし、読者に媚びるつもりもないが、それでも他人に読まれることを前提にネット上で公開している以上、もう少し「読ませる」ものでありたいと思う。時間があれば、またコラムっぽい日記も書いてみたいのだが……。

研究日記

昨夜は、1時間ほど寝るとアルコールが抜けて目が覚めた。そのまま、今日未明から頼まれ実験その1 のリテイクの下準備。8時頃に終わり、眠たくもなってきたので、帰って爆睡。夕方に起きて、こうして更新している。日記を書いたら、ラボに行って検出の予定。上手くいくことを祈る。

来週は学会発表の申し込み〆切が 2つ。その合間に修士論文 (?) を仕上げ、何としても来週末には一度帰省したいと考えている。メールの返信、糞を落とされたバイクの洗車、穴の空いたグローブの買い替え、色んなものを放置したままで、大変心苦しい。一切合切をこの週末で片付け、そしてもう一週間踏ん張れ、俺。

老骨に鞭打ち

昨夜、ボーリングを 2ゲームしただけで左のケツが筋肉痛。右手の握力も減少し、ピペッティングに苦労する。バイクの押し歩きが特に辛い。かといって、歩いていくのは余計に辛い。困った。

2004/08/19/Thu.

色々な人のお陰で、気持ちが上向きになってきた T です。こんばんは。

ホントね、周囲の方々に感謝感謝ですよ貴方。願わくは、俺も誰かにとってそうであらんことを。

研究日記

頼まれ実験その1 は概ね OK だったが、一部でリテイクを喰らう。実験自体は成功していたし、B氏の尽力で顕微鏡も復活したので、もう一度やれば大丈夫なはず。これだけで、とある論文の author に名前を連ねることになるのだから、悪い話ではない。俺個人としては、たかがこの程度で author の一人になるのはどうかと思うのだが、筆頭著者が不快とは思っていないようだから、有り難くクレジットを付けさせてもらうことにした。自分の名前が入る以上、全力投球で仕事をやらねばなるまい(今までだって、決して手を抜いたわけではないが)。

感謝日記

来訪された MON氏を囲んで、Dr. A、B氏、ヒゲマン氏、O君とともに飲み会&ボーリング。飲み会では MON氏と Dr. A に御馳走になった。ありがとうございます。ボーリングでは散々なスコアで、参加者中最下位をマーク。しかし、久し振りに「遊んだ!」という感じで、凄く楽しかった。皆に感謝。

2004/08/18/Wed.

ここ数日、夕方は眠たくて仕方がない T です。こんばんは。

研究日記

頼まれ実験その1 は成功するも、顕微鏡の焦点が合わなかったり、画像の取り込み時に大量のノイズが発生するなどで、ほとんど満足な写真が撮れなかった。大声で叫びたいくらいのフラストレーションが溜まる。誰だか知らんが、腹を切れ、顕微鏡の設定をグダグダにいじった奴。

感謝日記

ラボの OB である MON氏が来訪。氏の奢りで夕食を御馳走になる。また、香ばしい焼き紅葉饅頭も初体験。ありがとうございました。帰りはヒゲマン氏の車で送ってもらう。ありがとうございました。

夕食を食った飯屋K で、初めてアテネ・オリンピックを観る。非国民と言われ、ちょっとはこういうものも見た方が良いのかと反省。8月のうちに、一度は実家に帰ろうかなあ。

自炊日記

カップ麺より安いというだけの理由で、鍋で煮込むタイプの即席麺をよく食べる。いつも作るときに苦笑いするのが、「粉末スープはこのタイミングで入れろ」とか「丼は温めておけ」という記述。アホか。インスタント麺ごときに、そんな手間をかけるわけがないだろう。湯が沸いたら、袋の中のものを全部一緒に入れて終了。できあがったら鍋のままで食う。それでこその即席麺ではないのか。

わざわざ丼を使う意味がわからない。洗い物が増えるだけだろうが。そもそも、丼なんて持ってないし。鍋さえ、次に使う機会があるまで洗わずに放置している。こんなんじゃあ、ダメなんだろうけど。

2004/08/17/Tue.

変な時間に昼飯を摂ったのを忘れ、「何であんまり食欲ないんだろ」と思いながら無理して晩飯を食ったら、歩くだけで息が上がり、帰宅した頃には苦しくなってしまった T です。こんばんは。

研究日記

修士論文 (?) の続き。細かい直しを続ける。表の作成ではソフトが言うことを聞かず、やっと完成したと思った瞬間に強制終了したときは発狂しそうになった。作り直したけど。同じことをやるほど辛いこともない。

論文はあまり触らず、今日は頼まれ実験その1 を中心に過ごす。検出は明日。この実験では O君に迷惑がかかったらしく、それだけが心苦しい。彼が浪費させられたサンプルを作り直して待っているのだが、休みを取っているようで、詫びる機会がないのが残念だ。

就職活動日記

少し前にエントリーした某企業から「残念ながら〜」というメールが来る。やはり追加募集の壁は厚い。夏から募集開始という所もあるし、まだ気持ちの上で萎えるということもないが、現実が厳しいことには変わりがない。というか、盆休みも明ける頃だし、そろそろ面接結果の返事が帰ってきてほしいのだが。何もできないうちに夏が終わっていく。ま、もうどうでも良いんだけど(結果ではなく、夏休みの方ね)。

2004/08/16/Mon.

目は大切にしないとなあ、と思いながらも、ここ数年、歳のせいか度も進まなくなり、開き直って酷使している T です。こんばんは。

研究日記

修士論文 (?) の続き。ヒゲマン氏とのディスカッションで、すっかり忘れていた重要な引用文献に気付く。御指摘ありがとうございます。ホントあり得ない。ビビってしまい、他にポカがないかを厳重チェック。しかし自分の文章とはいえ、あまりの稚拙さに嫌気が差す。結局、構成を見直しているのか、文章を訂正しているのか、ディティールをチェックしているのかわからない状態に。今なら英語は「the」を見ただけでも吐けそう。

これは俺だけかもしれないが、長時間ディスプレイに向かって文章を書いていると、黒一色で表示されているはずの文字が、様々な色に変わって見えてくる。一番最初は、奇数の行が普通の黒に、偶数の色が灰色に映るという症状が現れる。我慢して続けていると、次には、俺の論文に頻出する「Ca2+」の文字列が全て濃い緑に変化する。さすがにこれはヤバイと思い、いつもはここでやめる。が、今日は頑張って更に続けてみようとしたら、

マウスのカーソルが文字の下に潜り込んだように見え、怖くなってやめた。

2004/08/15/Sun.

ベトナム戦争すら知らず、生まれて初めて目にした戦争が湾岸戦争の T です。こんばんは。

似たような行事であるから、何となく考えもせずに受け止めているが、お盆と終戦記念日が同じ時期にあることには、非常に奇妙な因縁を感じる。

研究日記

頼まれ実験その1 の仕込みが終了。その後、大学の近くにできた喫茶店TP にヒゲマン氏と行く。300円でカット・ピザとコーヒーってのは、結構安い。何より、ラボの近くというのがポイント。新たな溜まり場になりそうな予感。

修士論文 (?) の続き。しばらく時間を置いていたため、改めて読み返すと、「どういうつもりで俺はこんなことを書いたんだ?」という箇所がいくつも出てくる。そこだけ直せば良さそうなものだが、一応は前後の脈絡を考えて文章にしているので、どうしても訂正した部分だけが浮いてしまう。何とか頭を絞って書き直すが、ある段落だけは我慢できず、新たに書き起こした。次に見たとき、その段落自体が浮いていそうで怖いのだが。

MSN

義兄弟に勧められ、遅ればせながら MSN を導入。昨日は深夜に関わらず、KID JOE 兄が相手をしてくれた。感謝。

2004/08/14/Sat.

信号待ちのときに、我が愛車に鳩の糞を落とされた T です。こんばんは。

鳥の糞を落とされるのは初めての経験だったが、あれはメチャクチャ腹が立つもんなんだな。帰りに焼鳥屋にでも寄って、片っ端から鳥を食ってやろうかと思ったくらいだ。

研究日記

修士論文 (?) の続きと、頼まれ実験その1 を少し。お盆の土曜日なんで、誰もいない。寂しいもんだから、ヒゲマン氏に電話して来てもらう。さっさと仕事を切り上げ、軽くアルコールを摂ってからカラオケへ。何だか付き合わせて悪いなあ、と思いつつ、かなり楽しい夜だった。ありがとうございます。

明日は終戦記念日。戦場に散った幾多の英霊に申し訳が立たんので、粛々と仕事をしようと思う。男は黙ってハイライト……は吸ったことがないなあ。

くわえ煙草

煙草つながりで、ソフトな下ネタを。

禁煙場所で喫煙を控えるのは、スモーカーとして最低限のマナーだ。しかし、長い拘束時間の後など、身体がニコチンを欲しているときは、ついつい喫煙場所の手前で火をつけてしまい、灰皿までくわえ煙草で歩いてしまうことがある。厳密に言えばルール違反なんだが、そんなに目くじらを立てるもんではないだろうと考えていた。

ところが、である。俺が時々拝見している日記サイトで、「喫煙場所までくわえ煙草で歩くのは、トイレまでチンコを出して歩くのと同じだ」という主張がなされていた。確かにその通りである。鋭い指摘であり、しかも印象的な比喩だ。こんなものを読んでしまっては、二度とくわえ煙草ができないじゃないか。煙草をくわえるたび、頭の中にチンコが出てくるに違いない。どうしてくれるんだ。

ちなみに、日記の書き手は女性である。素晴らしい。俺の好きなタイプであるのは秘密だ。

2004/08/13/Fri.

「本当の自分」というフレーズには反吐が出そうな T です。こんばんは。

自分を探そう

自己の啓発だか開発だか知らんが、その手のセールスが我が豪邸に押しかけてきた。曰く、「本当の自分を探しに行きませんか?」

本当の俺ならここにいる。そう言うと、「いえいえ、そう思っているだけで、真の貴方は全く別物です。それを探しに行きましょう」ときたもんだ。あのな。仮に「真の俺」が別にいるとしても、それは脳味噌の中にあるんだろうが。だったらどこかに「行く」必要はない。部屋で座禅を組んでいればよろしい。要するに、低質な旅行に多額の金を出させたいだけなのだが、それだったら、同じ金で旅行会社のツアーに参加するわな。ボケが、失せろ。

本当の自分って何だ?

さて、では「本当の自分」というのは何か。「本当」というからには、「偽りの自分」が存在するんだろう。「偽りの自分」が生成されるパターンとして、自分が故意に偽っている場合と、他人が誤解している場合が考えられる。故意に偽っているとすると、それは自覚的なものであるから「自分探し」をわざわざする必要はない。ほとんどの場合、「偽りの自分」は他者からの誤解によって生まれる。

他者の誤解が何によって生じるかというと、他者の理解不足か、自分の表現不足だ。言う間でもなく、理解するより表現する方が難しい。だから、「偽りの自分」が形成される原因のほとんどは、自分の表現不足であると推論しても間違いではないだろう。

自己表現の基本は「言葉」だ。「言わなくともわかる」という愚劣な思想は捨てよ。世の中には、言ってもわからない奴が沢山いる。そんな奴らを前にして、黙っていてどうするのか。ほらほら、喋らないとどんどん「偽りの自分」が巨大になっていくぞ。……と、ここまで来ると、俺も件のセールスと変わらなくなってしまうが、まァ基本的にはこういうことである。

そのために、見知らぬ人と見知らぬ土地に行く必要はない。そもそも、そんな奴らに「本当の自分」を見せてどうするというのだ。これだけ発達した通信手段を使わない手はない。例え一人暮らしでも、家族や友人と言葉を交わすのは簡単だ。彼等は意外と貴方のことを知らず、そして知りたいと思っているものだ。始めに言葉ありき。「本当の自分」は頭の中にいる。それをアウトプットする手段は、言葉しかないのだ。

……なんてね。半分以上は冗談だが。セミナーか教団でも起こそうかしらん。

2004/08/12/Thu.

ゲームにハマると、12時間プレイ > 12時間睡眠といった感じで、意外と生活リズムが良くなったりする T です。こんばんは。

しかしそれも数年前の話だけれど。今は 12時間プレイなんてできない。

買えるのはアイテムだけじゃない

今日はゲームをしていて面白い発見をしたので書く。主に RPG を想定しての話。

敵を倒したり、特定のイベントをクリアすると金銭が得られる、というゲームは多い。ドラゴンクエストの「ゴールド」や、ファイナルファンタジーの「ギル」なんかが、通貨として有名だ。当然のことだが、ゲームの中で得られた金銭は、ゲームの中でしか価値を持たない。ゲーム内のショップで武器やアイテムは買えるが、現実世界の何かと交換するわけにはいかない。

さて、RPG に付き物なのが「レベル上げ」だ。プレイヤー・キャラクターが容易に勝てる敵をひたすら撃破し、経験値(またはそれに相当するもの)を溜めていく作業である。この作業で一番最初に必要になるのが、敵とのエンカウント(遭遇)だ。倒すべき相手に出会わないことには、経験値も得られない。しかし通常、ゲームの進行にストレスを与えないため、敵との遭遇率というものは一定に保たれてある。レベル上げは単純作業だから、できれば効率的にやりたい。一方で、エンカウントの確率は決まっている。

そこで、だ。ある種の RPG では、エンカウント率を上げるアイテム(ないしは呪文)が用意されている。例えば、ドラゴンクエストにおける「くちぶえ」がそれだ。「くちぶえ」は呪文であるから金銭は消費しないが、ゲームによっては購入可能なアイテムとして登場する。この場合、敵とのエンカウントをゲーム内の金銭で買っているわけである。

おわかりだろうか。レベルが上がるまでに倒さなければならない敵の数は同じである。では、エンカウント率の上昇によって得をしているのは誰だろうか。言わずもがな、プレイヤーである。プレイヤーの時間が節約されているわけだ。つまり、ゲーム内の金銭で自分の時間を買っているわけである。ここでは、ヴァーチャル・マネーと現実世界の時間が、等価に取引をされているのだ。

ヴァーチャル・マネーの経済学

とはいえ、俺が発見した例は、実のところマッチポンプなわけである。自分の時間を買うための金銭は、自分が時間を使ってゲーム内で稼いだものだ。「等価の取引」と書いたが、取引されている両者(自分の時間とヴァーチャル・マネー)は、異質なもののようで、実体はほとんど同一である。取引できて当たり前なのだ。

まァこんな段階では、とても第三者を想定した「経済」は成り立たないのだが、驚くべきことに、ネットワーク・ゲームが普及している韓国や台湾では、ゲーム内に出てくるレア・アイテムなどを、実際に現実の金で売買しているらしい。これくらいなら日本でも行われているだろうが、何と向こうでは、その取引を仲立ちする会社があるというのだから恐れ入る。相場、仕入れ、販売といった概念が確立しており、まさに経済行為そのものである。

取引の斡旋会社は、ゲーム・メーカーとは全く関係がない。つまり、ズルをしてレア・アイテムを多量に保有しているわけではないのだ。レア・アイテムを欲しがる人は多い。そのため、仕入れをゲーム・マニアと契約する。マニアは一日中ゲームをしていればよく、プレイでゲットしたアイテム(のデータ)を斡旋会社に売る。こうして、ひたすらゲームをすることで生計を立てている人が、多数存在するそうだ。

しかしそこまでとなると、いくらゲーム好きでも辛いと思うのだが……。

2004/08/10/Tue.

明智光秀が好きな T です。こんばんは。

男は誰しも、「天下統一」「全国制覇」といった言葉が好きである。しかし、「統一」や「制覇」した後でどうするのか、何をしたいのかが語られることは滅多にない。実に男らしくて浅はかだ。

全国制覇

熱闘が続く夏の甲子園であるが、一つ気になることがある。現在、まだ 1回戦が行われている最中であり、そのため試合の途中で、主将自らによる所信表明のVTR(地元で録画したもの)が紹介される。チームの特色、雰囲気、そして甲子園に懸ける意気込みが語られるわけであるが、どいつもこいつも「目標は全国制覇」と言うわけである。

いや、目標自体を云々しているわけではない。高校生らしく、夢は大きく語ってほしい。俺が問題にしているのは、文字通り、皆が「全国制覇」という単語を用いていることにある。目指すは優勝。しかし、その表現の仕方はたくさんある。「優勝する」「日本一になる」「優勝旗を持って帰る」「全ての試合に勝つ」「頂点に立つ」などなど。

しかし、各地の主将たちは全員、まるで打ち合わせでもしたかのように「全国制覇」という言葉を使う。流行っているのか、それとも何らかのタームなのか。高校野球が嫌いな人は、まさにこういう点が好かんのだろうな、と思う。規律正しくあることは、素晴らしい美点である。でもそれは、自由で闊達な場面に現れてこそ、その真価を発揮するんじゃないかな。

全国制覇、大いに結構。彼等は既に、自分の身体を使っての表現者である。言葉に躍らされることなく、その目標とするものを勝ち取ってほしい。なんてね、クーラーの効いた部屋でテレビを見ている奴には言われたくないか。

2004/08/09/Mon.

気が付けば、我が豪邸付近の駐車場から一斉に車が消え去っており、隣室にも階下にも人気がなく、嗚呼みんな帰省しておるのだなあ、と実感しながらゲームをしている T です。こんばんは。

近くにて思う

「ふるさとは遠きにありて思うもの、近くば寄って目にも見よ」とは、先日紹介した『天狗の落とし文』にも掲載されている、筒井康隆が好んで使うギャグであるが、俺にとっての「故郷」は決して「遠い」ものではない。ほとんどの親戚が市内に在住していたため、「帰省」なる行為を実行したのは、自分が大学生となり、下宿をし始めてからである。とはいえ、実家と大学は隣県同士。とても郷愁を誘うどころではない。

だから、自分にとって「帰省ラッシュ」や「田舎」という言葉は、どうもピンと来ない、どこか別世界の響きがするのである。「乗車率 160% の下り新幹線」なんてものが、本当に日本のどこかを走っているとは信じられない。お盆を前にすると、日本人全員がそんな列車に乗って、俺には想像もできない「田舎」を目指すというのは、実際の出来事ではなくて、誰かが作った寓話なんじゃないか。ほとんど都市伝説のノリ。日本伝説。そう思えるくらい、帰省には疎い。

遠くにて想う

疎いゆえの憧れというものが存在する。帰省ラッシュなんて、実際にはしんどいだけなのだろうが、それでも一度やってみたい、という気持ちが俺にはある。これは無知からくる憧憬であって、大抵は、実際に経験すると「もういい」となることはわかっている。

例えば、幸いにも俺は大病や大怪我をすることなく、二十数年間を生きてきた。バチあたりもいいところだが、それゆえに、不埒にも俺は「入院」なるものにも憧れていた(この憧れは、母の入院を目の当たりにして吹っ飛んだが)。こういう人は結構いるんじゃないかな。

ま、隣の芝生は青いってことで。実際には、「あのブドウは酸っぱい」と言っているキツネが一番賢かったりして。

2004/08/08/Sun.

地元校が1回戦で敗れ去り、自分の中で、早くも夏の甲子園が終わった T です。こんばんは。

線香花火に思う

何年ぶりかで線香花火を楽しんだのだが、どれもこれも「え、これで終わり?」というくらい、アッという間に消えてしまう。いくら線香花火でも、もっと長く火が続くような気がするんだけれどなあ、というのが正直な感想だ。でも多分、時間自体は子供の頃と全く変わっていないとも思う。ただ、記憶の中のタイムスケールと、全然違っていたので驚いたという話。

幼い頃は、それこそ子供騙しのような線香花火でも、とてつもなく好奇心を刺激され、とんでもない集中力で注視していたんじゃないか。昔、あれだけ熱中していたはずのものが、大人になって改めて見ると、びっくりするほどチャチであった、というのは誰もが経験することだろう。

夏休みなんかが典型的な例であって、1ヶ月もの休日というのは、それは途方もない期間のものであった。それがどうだ、今では何もしないうちに 1ヶ月くらい平気で経ってしまう。いつからこうなったんだろうなあ、ということすら思い出せないのだから恐ろしい。

2004/08/07/Sat.

「DIGITAL DEVIL SAGA アバタール・チューナー」というゲームを買った T です。こんばんは。

今日から夏の甲子園。ついつい見入ってしまう。そんなわけで、今週末から始める予定だった『The Crazy Songs of The Beatles』の編集作業は先延ばし。すみませんねえ、いい加減なことで。

コピー文化

「おそ松くん」に登場するイヤミは、フランス帰りが自慢らしいが、

「ミー」は英語じゃないか。

それはともかく、イヤミというキャラクターの造形は、日本人の西洋コンプレックスを痛烈に皮肉ったものとして長く記憶されるべきだ、という評論を読んだことがある。確かに、あそこまで自分を客観的に痛罵した赤塚不二雄の手腕には、ただただ恐れ入るばかりだ。

ところで、日本の文化は猿真似コピーだと言われて久しいが、俺にはとてもそうだとは思えない。オリジナリティーが乏しいのは認めるが、アレンジの上手さ、ローカライゼーションの優秀さは世界一だと思う。どうしてもオリジナリティーのある方が、文化として「上」と見られがちだが、果たして本当にそうなんだろうか。

自国のセンスに合わせるためといって、日本のアニメをフィルムからブツ切りにして放映する国もある。これなんかは極めてアレンジが下手なわけで、さて、オリジナリティーが薄いというのと、文化的センスの良さで比べればどちらが上なんだろうか。そういうことである。

そもそも、現代文化の「コピー」に限れば、中国や韓国の方が余程上手い。「忠実に」コピーするという意味ではね。この感想は、まだ俺の中で印象の段階なんだが、何となくそんな気がするのだ。一つ、キーになりそうな現象として、中国や韓国の現代文化が日本向けにアレンジされていない、というのが挙げられる。あれだけ欧米の文化をアレンジしてきた日本が、最近いっぱい輸入されてきている中国・韓国の文化には、まだアレンジの手を施していない。少なくともそういう傾向が希薄である。ここらへんに、コピーの謎を解く鍵が潜んでいると感じているんだが、どうだろうか。

2004/08/06/Fri.

今日はクーラーなしの生活に挑戦している T です。こんばんは。

クーラーを切ってしまうと、我が豪邸には扇風機もないので、あとは窓より入り来る風だけが頼みである。暑いので、基本的に全裸。これでビールを飲みながら、ビートルズの曲に合わせて踊ったりしている。摘発されると困るので、カーテンだけはしっかりと閉めている。

普遍性 - 水平的な、あるいは垂直的な

ビートルズばかり聴いているのもアレなんで、気分を変えて Led Zeppelin や van Halen をかけたりすると、その演奏が神のように思えるので笑える。だからといって、ビートルズの価値が何ら落ちるわけではないが。ストーンズだって、ヒドいサウンドの曲はいっぱいある。時代的限界というのも、勿論ある。

当たり前のことだが、音楽ってのは演奏だけで善し悪しが決まるわけではない。小説や漫画でもそうだが、文体や絵柄というやつは、すぐに古びていく。しかし、それでもなお残っていくものがある。そういった創作物は、恐らく人間のイデア的な本質を刺激するものなのではないか。平たく言えば「普遍性」というやつだ。それがあるからこそ、日本人でも英米人の楽曲に感動できるんだと思う。

ところで、上段で例に挙げた「演奏」「文体」「絵柄」など、これらは一括すると「技術」のことである。ここで話がひっくり返るのだが、こと「普遍性」となると、実は「技術」の方がそれを獲得しやすい。自分以外は演奏できないサウンド、誰にも書けない文章、真似することができない絵、そういう最先端の技術は、それだけで万人がその価値を容易に理解できる。普遍的なわけだ。

しかし、技術というのは必ず古くなる。つまり「技術による普遍性」というのは、同時代的ということでもある。このような水平方向への伝播は「普遍論」にも書いたが、やはり「普遍」を論ずるからには、時間軸に沿った垂直方向への波及についても触れなければならない。というか、垂直方向に広がる原動力こそが「イデア的」なるものの正体なんじゃないかと言いたかったわけだが。ちょっと寄り道し過ぎたかな。

バイク日記

久々に空港までツーリング。空港までの道は、パトカーがよく走っていることを除けば、広くて快適、アップダウンやコーナーも適度にあって楽しめる。おまけに無料駐車場まであるし。で、到着したら、搭乗するわけでもないのに、空港内のレストランで飛行機を見ながら飯を食う。ただのバカなんだが、たまにやると面白い。

2004/08/05/Thu.

8月に入ったことだし、しばらく休もうかと思いつつ、やることがなくてラボに行ってしまった T です。こんばんは。

研究日記

修士論文(?)の続き。Dr. A に添削して頂いた箇所を中心に、ちょこちょこっと書き直し。ありがとうございました。そのまま B氏にも添削を依頼。未完成のままだった Figure を一つ仕上げて今日は終了。

音を制する者

もうすぐ夏の甲子園が開幕するわけだが、あの金属バットによる「キン!」という乾いた打球音がなければ、果たして日本人はここまで高校野球が好きになったであろうか、というのが今日の話である。

音というのは結構重要な要素である。例えば栄養ドリンクがそうだ。あれは成分より何より、開栓するときの「キリキリッ!」という音が一番の栄養になっているのではないか。一昔前、パソコンを使える者が賢そうに見えたのは、マウスやキーボードの「カチカチッ、カタカタカタッ」という音のせいではなかったか。俺にはそんな気がするのである。

音というのは割と原始的な刺激であるから、視覚よりは脳の奥深いところでも作用している可能性はある。音楽を評するときに、しばしば「麻薬的な」という形容がなされるが、絵画の解説では目にしたことがない。なんてことを、ビートルズをエンドレスで聴きながら考えたりしている。

2004/08/04/Wed.

と学会に西原理恵子と、今日は頭のワルそうな本ばかりを 5冊も買った T です。こんばんは。

昨夜はヒゲマン氏と S海岸へドライブ&ツーリング。結局、K君は来ず。「海に行って何をするのか」と問われた。バカ野郎、することがないから海に行くんだよ。寂しい奴とかって言うな。

信号を無視して入ったコンビニでビールを買っていく、というアナーキーな往路。いい加減にしろよ > ヒゲ。付き合う俺も俺だが。ま、ビールといっても 350 ml 缶を 1本だけだし、飲んでから 4時間も経ってから帰ったので問題はない。はず。帰途で小雨に遭ったりもしたが、概ね楽しいツーリングだった。

良い記録とは

筒井康隆『天狗の落とし文』を読了。内容が内容だけに「Book Review」に書く予定はない。が、いやしくも「記録」と銘打つからには、読破した全ての書物を記しておきたい、という気持ちもある。ますます読書の義務化が進みそうなので、今のところそうするつもりはないが。

良い記録とは何か、を考えるに、それは単純に情報量の多寡で決まるのではないかと思う。どんなつまらないことでもとりあえず記しておく、というのが、良い記録を作るために唯一必要な作業ではないだろうか。

そもそも「つまらない」情報かどうかは、その記録を参照する人によって決まるわけで、一次的に記録を作るときに、記録者によって情報の選択が行われる必然性はない。特化した目的のためには、参照者がそれぞれ記録を選別し、加工し、まとめ上げ、見やすく、理解しやすいように要約すれば良い。それを実現するには、前提として網羅主義的に記述された膨大な記録が要求されるんじゃないかという話。最初から小綺麗にまとめられた「記録」なんかに、何の価値があるというのか。

コンピュータどころか、タイプライターもない時代に編纂された、巨大なボリュームを持つ辞書、字典、歴史書を見よ。人間の「知りたい」という欲求は止まるところを知らない。未来の子孫が欲するところを満たすには、とにかく記録して記録して記録しまくるしかない。ここまで来ると一種の歴史論になってしまうが、エラいと思うのはやはり中国人である。起居注とか、記録へのこだわりにはスゴいものがある (じゃあ文化大革命は何だったのか、という疑問も残るけれど)。

2004/08/03/Tue.

お好み焼きをひっくり返すのに失敗した T です。こんばんは。

今夜はこれからヒゲマン氏、K君と一緒に海に行く予定。かなり涼しいし、楽しいライディングになりそうな予感。

研究日記

修士論文(?)の続き。どうしても勉強しなければ書けない部分(段落一つ分くらいか)を除き、discussiom も完成。俺としては精一杯やったつもりだが、学識ある人から見れば、ほとんどデッチ上げのような箇所もあるかもしれない。まあ修士の力なんて、しょせんはこの程度。しばらく時間を置いてから見直すつもりだが、読み直したら読み直したで、「なんじゃこりゃあ!」っていう所がいっぱい出てくるんだろうなあ。やだなあ。

筒井康隆『天狗の落とし文』

新潮文庫の新刊、筒井康隆『天狗の落とし文』を購入。まだよく読んでいないが、どうも筒井のネタ帳をそのまま出版したような本らしい。

「おい。『パーラメント』って何だったかなあ」
「教えてあげましょうか。煙草の名前」
「その煙草の箱を見て考えとるんだ」

こんなショートショートとも言えないような短文が、実に 356篇も続く。しかも「全作、盗作自由」というのだから恐れ入る。筒井の諸作品では、本筋とは関係のない小噺が突然に挿入されるという事態をよく目にする。筒井読者にはお馴染の現象だが、そんなエピソードばかりを集めた本が発行されたというのだから、愉快というか何というか。

T『修羅場の落とし文』

実は、俺もこういったネタを集めたファイルをハードディスクに保存していたりする。一昔前には小説を書いていたし、今はこうして毎日日記を書いているので、ちょっとしたネタを記録するのが、いつしか癖になってしまった。自分で思い付いたものもあるし、他人から聞いたもの、ネット上で見かけたもの、様々だ。というわけで、最近の中からオリジナルのものを一つ。

「『話』を修飾する語には、植物に関わるものが多いね」
「そうかしら」
「何かタネがあるんだよ、きっと」
「根も葉もない噂じゃないの」
「実のある話だと思うけどなあ」
「それにしては華がないわね」

なんてね。噺家か、俺は。こんなのが腐るほどある。俺も出版してみようかなあ。誰も買わないだろうけど。ネタ帳が商売になるのは、それを書いているのが筒井康隆だからだ。自分のネタ帳は、日記に書くことがないときに、せいぜい有効利用することとしよう。

2004/08/02/Mon.

いつも買っている雑誌の表紙がリニューアルしていたのに、それに気付かず、「ない。売ってない」と言いながら本屋やコンビニを何軒も回った T です。こんばんは。

研究日記

修士論文(?)の続き。頭をかきむしりながら discussion を書こうとするも、ほどなく壁にブチ当たる。ひとまず置いといて、figure や table を用意して、legend を書いてみたり。いかんなあ。Materials & methods といい、references といい、気分転換のために取っておいた作業が、どんどんと消費されていく。あとはもう acknowledgements くらいしか残ってないぞ。どうすんだ。

ビートルズ日記

現在「The BEATLES Song List」に掲げている曲を、全てエンコードし終わった。255曲で 12時間あまりの分量があるが、容量はたった 663.8 MB。すごいね、MP3。BGM として延々と流し続けているが、いつまで経っても終わらない。これに「アンソロジー」や「Live at the BBC」まで加えたらどうなるんだ。まだ「Yellow Submarine Songtrack」や「LET IT BE NAKED」もあるというのに。「FREE AS A BIRD」もあるし。って、挙げ出したらキリがなくなるな。

とりあえず、懸案の『The Crazy Songs of The Beatles』は、ビートルズが現役時代に発表した中から選ぶということで選曲を進めようと思う。音源としては、「PLEASE PLEASE ME」から「MAGICAL MYSTERY TOUR」の各アルバムと、シングル発表曲を集めた「PAST MASTERS VOLUME ONE」及び、同「TWO」ということになる。

選曲の過程は日記にではなく、「Special」で連載という形で御紹介する予定。1回ごとにアルバム1枚を割り振り、なるべく広く「Crazy Songs」を抜き出していく。全アルバムからの選抜が終了したら、その中から最終的な候補を絞っていく。ま、実際にやってみないとわからないが、臨機応変に対応しつつ、基本的な流れはこんな感じで。今週中にフォーマットを整えて、週末には第1回をアップしたいと考えている。

2004/08/01/Sun.

一日中、ビートルズ漬けで過ごした T です。こんばんは。

今日から八月ですよ貴方。早いなあ。出鼻を台風で挫かれたが、是非とも良い一ヶ月にしたいものだ。

台風日記

昨日は台風上陸とやらで、物凄い風が吹き荒れていた。といっても、雨はそれほどでもなかったんで、日記を書いてからスーパーに買い物に行った。豪雨になれば外に出るのもままならなくなるし、ちょっと買い溜めをしようかと思ったのだ。

で、傘を差して外出したのだが、もう笑えるくらいに風が強い。十歩も歩かないうちに「ベコン!」と傘の骨が折れるし。帰りなんか、急に傘が軽くなったと思ったら、ビニールがはがれて骨だけになってやがる。吹き飛ばされたビニールは、近くの民家の窓に張り付いて「バタバタバタッ!」と、強烈な振動で震えていた。悪いことしたかなあ。でも俺のせいじゃないしなあ。所有者の責任としてビニールは回収したいけど、張り付いているのが三階の窓だしなあ。

まァ面白いから良いか、あのままで。すみませんねえ。

ビートルズ日記

七月二十四日にも書いた "The Crazy Songs of The Beatles" の選定・編集だが、昨夜の掲示板の書き込みに触発されて、色々と作業を進めている。

とりあえず 'The Beatles Song List' がなければ選曲もできんと考え、'Album Index' と 'Alphabet Index'、二種類のリストを作成。……疲れた。

まあ、以前から「あれば良いな」と思っていたものだし、雨の日曜日だったので、他にすることもなかったという理由もある。一応、基本となるアルバムは押さえているが、これから少しずつマイナーなものも追加していこうと企んでいる。ビートルマニアの方々に御指導頂ければありがたい。