- 『インテリジェンス人間論』佐藤優

2010/11/06/Sat.『インテリジェンス人間論』佐藤優

人物評論を主とした十九編が収録されている。

これまでに佐藤が別の本で書いてきた内容と重複するものが多い。

「ユダの福音書」に関する解説は興味深く読んだ。

終戦時の参謀本部第二部(情報部)長・有末精三は、その名前はよく眼にするものの、これまで具体的なイメージを持てていなかった人物であった。本書で紹介された逸話を読み、その人となりに輪郭を与えることができたのは収穫だった。大本営第二部については堀栄三『大本営参謀の情報戦記——情報なき国家の悲劇』に詳しい。