- 絵画教室一回目

2011/05/07/Sat.絵画教室一回目

絵画教室に行ってきた。入会をしての初回で、これを一回目とする。

体験講座の際に、「デッサンの授業は四回」と聞いたように記憶していたが、正しくは「デッサンを四枚」であった。確かに、二時間という限られた時間で毎回デッサンを仕上げるのは大変だとは思っていたのだ。しかしそれは誤りで、その気になれば幾らでも一枚のデッサンに時間を掛けられるという。もちろん、デッサンに費やした回数だけ油絵を描き始める時期も遅れるわけだが、油彩は二十年来の宿願であり、半年後になろうが一年後になろうが今さら大して変わらぬ。当方は既に腰を据えておるので、デッサンでも何でも気の済むまでシゴいてくれと頼んできた。

さて、本日のモチーフは六角錐の石膏である。正面から見るので左右対称、かつ視野に入るのは三面のみである。単純な像だが、デッサンスケールと測り棒で精確に形を取っていく。

鉛筆は長く持ち、手は紙面に付けないようにと指導される。その通りに実行するが、しかし思うように線が引けない。描くのは直線のみだが、とにかく歪む。意地になって真っ直ぐな線を引こうとしていたら、アシスタント嬢に「A型ですか」と訊かれた。「リラックスして、スッ、スッと」。一本一本のタッチはそこまで厳密に描かずとも良い、形状さえ取れていればタッチを重ねることで雰囲気も出るし、充分に六角錐に見えるという。……だがなあ、直線・垂直・平行が出ないのは気持ち悪いじゃないかと、O型の俺は思うのだった。

ふと、ピペットマンを初めて使った頃を思い出した。あのときも手先をブルブルと震わせていたものである。

時間が少し余ったのでアシスタント嬢と雑談をした。「かなり几帳面ですね。正確さにも拘られてますし。それに、よく見えてます」「仕事柄ですかね」「へぇ、お仕事は何ですか?」「……研究です」。軽率な発言で厄介な質問を誘発してしまった。これ以後の会話がいかに面倒かは、ご存知の向きには説明の要もあるまい。もっとも、「研究なんぞをしている奴」というラベルで顔と名前を覚えてもらいやすいという利点はある。

スケッチブックは教室に預けているので、授業で描いたデッサンを即日掲載することはできないが、いずれ持ち帰る機会があればアップしたいと考えている。

下手糞な絵を公開しているのは、早く上手くなりたいからである。記録だから失敗もクソも関係ないという姿勢で、しばらくは続けるつもりでいる。

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