- Diary 2009/02

2009/02/23/Mon.

焦ってはいかんな、と思った T です。こんばんは。

研究日記

新しい研究室の立ち上げ作業が佳境を迎えている。先週末に大部分の発注を終え、明日からは大学へ移動する。

再投稿した 2 本目の論文は再び revision を要求された。追加実験はなく、求められた discussion を書き加え、先週末に英文校閲に出した。

3 本目の論文は CHF 誌に投稿したが reject された。de novo で投稿すれば見てやらんでもないよ、という返事だったので追加実験を行ったが、結果は negative だった。何とか頑張って再投稿するか、journal の rank を下げて新しく投稿するか。ボスと相談したが結論は出ていなかった。その後、新しいラボに関する仕事が増え、これ以上このテーマに時間を割くことが難しくなってきた。今日、「journal を落とした方が良いのではないか」とボスにメールしたところ、「筆頭著者の論文が 良い雑誌に受理されるかどうかは貴殿の将来にとって とても大きいと思いますよ」という返信が来た。正論である。もう少しよく考えてみよう。新しい仕事は大事だが、今あるデータをないがしろにする理由にはならない。

夜はセミナー。その後、ボス、大学院の K 先生と一緒に晩餐。

2009/02/21/Sat.

大阪で遊んできた T です。こんばんは。

四天王寺

聖徳太子が建立したことで有名だが、「現存の中心伽藍は第二次世界大戦後の 1957 年から再建にかかり 1963 年に完成したもので、鉄筋コンクリート造である」(四天王寺 - Wikipedia)。建築物として特に見るべきところはない。

境内には市が開かれていて、たくさんの露店が出ていた。食料品から衣料品、「誰が買うんだ?」と思わずにはいられない奇妙なオブジェなど、あらゆるモノが売られている。人がたくさんいるのに、それほど賑わっている感じもない。珍奇なようでいてなぜか懐かしい、不思議な雰囲気だった。

大阪市立美術館

第 40 回日展が開かれているというので行ってみた。美術に疎いので、日展というものが現在の日本美術界においてどういう位置を保っているのかよくわからない。良いなと思う作品も幾つかあったが、全体的に大したことはなかった。素人の暴言だと思われるかもしれないが、素人にも「これは……!」と思わせてこそ芸術ではなかろうか。21 世紀だというのに、いまだにテーブルの静物の油絵や、どこかで見たような裸婦の彫刻がズラリと並んでいる。何が面白いのかさっぱりわからない。

通天閣

日展のどの作品よりも、通天閣の最上階に鎮座ましますビリケンさんに最も感銘を受けた。ビリケンさんの足の裏を触ると幸せになれる——、という信仰は関西では有名だ。通天閣のビリケンさんは木像であり、あまりにも皆が足の裏を撫で回すので、物凄い形に、しかし滑らかにヘコんでいる。良い形である。

「七福神にビリケンを加え、八福神と称する事もある」という記述には笑った。こういう図々しいところが、いかにも大阪である。そもそもビリケンさんは外国産なのだが……。名古屋出身の豊臣秀吉が「太閤さん」として「大阪人」になってしまったのと同じようなものか。

2009/02/16/Mon.

最近になって IKZO を知った T です。こんばんは。

今日のニコニコ動画

2009/02/07/Sat.

動画を観て過ごした T です。こんばんは。

自炊日記

昨夜はコンビニのくじ引きで当たったインスタントの味噌汁を啜った。いわゆる生味噌タイプのものである。俺は幼稚なので、袋から絞り出された味噌を見ると、「ウンコやウンコや」と言って喜ばずにはいられない。昨夜のは合わせ味噌だったので、犬の軟便とよく似ていた。

今日はシチューを作った。以前、「我が家ではシチューに白菜を入れる」と言う奴がいて、それはないだろと思ったことがある。しかし、今日購入したルーのパッケージの裏側に「白菜シチューの作り方」が掲載されていて、珍しくないレシピなのかなと思い直した。

2009/02/06/Fri.

事務仕事に明け暮れている T です。こんばんは。

研究日記

留学中の先生が昨年 11 月の採用選考に合格し、来年度からは PI として、大学で新しい研究グループを率いることとなった。そこに俺も参加する。先月から行っているポスドクの面接テクニシャンの採用も、新しいラボのためである。

「新しいグループ」「新しいラボ」というのは文字通りの意味で、現在、施設から提供されているのは研究スペースとスタートアップ資金だけである。人材と機材は手前で用意しなければならない。先生はいまだ留学中なので、ラボの立ち上げに必要な実務の半分ほどを俺が担当している。今日、ようやく物品の発注に一つの目処が付いた。来週からモノが届き始めるので、病院の研究室を引き払って大学へ移動する準備も進めている。

ちなみに、昇進が決まったボス一門の某先生というのは、留学中の先生とは別の人物である。某先生の方もこれから忙しくなるだろう。人事異動が激しく、ラボは騒がしくなっているが、どちらも栄転なので喜ばしいことだ。

そういえば、研究員嬢が「栄転」という言葉を知らなかったので愕然としたことがある。彼女の国語力は極めて怪しい。今日も、「文字化けしているんですが……」とパソコンの画面を見せられた。「囮」という字が表示してある。

俺「これは『おとり』と読む」
嬢「そうなんですか! □ (しかく) に『化』だから、ずっと文字化けの記号だと思っていました」

その発想はなかった。

2009/02/05/Thu.

予定は未定の T です。こんばんは。

研究日記

校正に出した response letter一昨日返ってきていたので、修正を施して本日論文を投稿した。

年度末における予算の消化 (1 円単位の辻褄合わせ) は不毛な作業である。なぜ翌年度への繰り越しができないのか。「繰り越しを認めると予算の執行を抑制して蓄財をする人間 (組織) が出てくるから」というのが役所の言い分である。しかしそのような懸念は、「予算は交付年度内に規定の割合 (9 割などの高率) 以上消化すること」という一文を設ければ回避できる。何故そうしないのか、理解に苦しむ。

そもそも、毎年必ず 1 円に至るまでズレることのない金額を「予算」とは言わない。

よさん【予算】
(1) ある事を行うにあたり、あらかじめ予定しておく費用。(2) 一会計年度における国または地方公共団体の歳入および歳出の見積もり。国会または議会の承認を経て成立する。

(『新辞林』、傍線 T)

2009/02/04/Wed.

今夜もボスと呑んできた T です。こんばんは。

研究日記

大学院の H 先生の学位審査を陪聴させて頂いた。

その後のセミナーでは俺が発表。全般的に厳しい意見を頂戴した。この研究の背景 (非学問的な事柄も含む) は色々とややこしいので外様の俺は難儀する。

ボス一門の某先生の昇進が決まった。ボス、元隣の研究員嬢と一緒に食事をしながら祝う。

線虫ラボの先輩である Dr. KK (カナダ在住) が、我がラボのポスドク枠に apply している件について。俺は Dr. KK と直接の面識がなく、どういう御仁なのか全く知らない。Dr. KK の近況を御存知の方がいらっしゃったら連絡して頂けると幸甚です。

義兄弟日記

ボスと呑んでいる最中に、にはふ兄について KID JOE 兄から電話を頂戴した。既に JOE 兄はにはふ兄とも話したという。この種の気配りは JOE 兄の美点である。面倒臭いのと照れ臭いのとがあって、俺はまだメールの返事も書いていない。

2009/02/03/Tue.

ボスとの外食が続いている T です。こんばんは。

研究日記

大学 → 病院。

先月 25 日に面接させて頂いた方々の内、1 人を採用前提でボスが再度面談した。3 月に生物工学の修士課程を修了される予定の女性で、わざわざ接続の悪い隣県から通ってくるのだという。ご苦労なことだが、本当に苦労するのは彼女の通勤時間に起因する皺寄せを被る (かもしれない) 周囲の人間であり、互いに良いことなど何もない。

「これだから研究者は……」と思われそうだが、住居が強制 (半強制) される職業は色々とある。魚屋が市場に間に合わぬ場所に住むなど考えられないし、自衛隊員がバラバラに散っていて緊急出動までに 2 時間もかかるようでは困る。そういう話をしている。研究、特に生物系では、実験動物や培養細胞のリズムに合わせて生活をしなければならない場面も多々あるので、現場で実験をする者がラボの近くに住むことは半ば常識化している。ラボから遠い場所に居を構え競争に破れ去るのは勝手だが、研究活動のかなりの部分が税金で賄われていること、研究の多くはグループでなされることを考えれば「勝手」だけでは済まされないこともある。

面談後、ボス、研究員君、研究員嬢、被面接者で食事。

2009/02/02/Mon.

Primer を注文した T です。こんばんは。

研究日記

国際的な primer library (for RT-PCR) がないのは何故だろう。マーカー遺伝子は、皆が同じ primer を用いて定量すべきではないか。

欠勤していたテクニシャン嬢が復帰したので実験を再開する。夜はセミナー。その後、ボス、大学院の K 先生、研究員嬢と一緒に晩餐。

迷惑かけまくり隊各位

にはふ大兄から「結婚することになりました」というメールを頂戴した。多群兄と KID JOE 兄に転送したので御確認下さい。

おめでとう。