- 研究以外の価値観で Journal を選ぶ

2008/08/23/Sat.研究以外の価値観で Journal を選ぶ

たくさん論文を書こうと思った T です。こんばんは。

研究日記

先日、ボスの元でポスドクとして働きたいという application が、薬科大学の留学生 (インド人) から来たという。とりあえずインタビューをということで、本日夕方から、その留学生 Dr. P にプレゼンテーションをして頂いた。ボス、M 先生、大学院の K先生、研究員君、研究員嬢、私が聴講。

Dr. P の研究は、病態モデルの実験動物に薬剤を投与し、身体機能や細胞内シグナルの変化を調べるというものである。複数の薬剤をとにかく同じモデル・手法で評価したという話だったが、データは大量で、3年間で 5本の論文 (いずれも IF = 4 前後) を書いたという。異国の地で研究をやっていくには、これくらいの馬力が必要なんだな……。効率良く論文を出すということに、俺も少し意識的に取り組まねばなるまい。

Dr. P は、ボスのある論文を見て我がラボに興味を持ったらしい。その論文は、我がラボから publish された中では最も IF の高い雑誌に掲載された 1本である。数ある論文の中から、これが彼の目に留まった。IF が高いかどうか、雑誌が有名であるかどうかは、その研究の内容を左右するものではない。しかし、他者からの評価には確実に影響を与える。良い悪いの話ではない。現実問題としてそうなのだ。

「どの雑誌に載っても研究の本質的な価値は一緒」だとすれば、むしろ研究以外の付加価値を重視した journal の選択をするべき、という考え方もできる。研究フェイズと政治フェイズは明確に分離されるべきだが、同時に有機的なサイクルとして回転させる必要もある。研究をするには研究費が要る。

インタビュー終了後、研究員嬢を除く全員で職場近くの焼き鳥屋へ。