今日から再び大学院生の T です。こんばんは。
頑張るのは当然だが、気負わずにいこうと思う。今年度前半の最重要課題は、投稿した論文を通すこと。これが publish されれば大学院の修了要件は満たされる。もちろん、博士号の取得は手段であって目的ではないから、それで何かが終わるわけでもない。むしろ始まり。コンスタントに研究を進展させ続けることが最も重要であろう。
身体さえ壊さなければ大丈夫だと思うが、これだけは自信がない。まず生活をどうにかしなければ...。
実験は細胞の培養のみ。明日からの計画を立てたり、書類を書いたり。
私と職場の契約は 1年度毎なので、明日は辞令交付式がある。今のポストの任期は一応 3年 (更新有り) であるが、大学院生がこのポストに付いた前例がないとのことで、いずれ辞めねばならんかもしれぬ。単なる書類上の問題で、ポストに付いていようが付いていまいが、給料はボスの研究費から出る。したがって、ボスに雇われている内は何も変わらないし、逆に任期が残っていてもボスの研究費がなくなればどうしようもない。私にできるのは、ボスの研究費申請が通りやすいように実績を上げること。要するに、日々の研究が遠回りに自分の雇用に跳ね返ってくるわけで、このへんの仕組みを認識している研究員は、やはりテクニシャン諸氏よりは幾分か真剣さの度合いが違う。
自分の働きが、自分の所属する団体、ひいては自分の雇用状況を左右する。営利団体である一般企業では当たり前の話である。しかし研究所という場所ではその理が見えにくい。したがって、キリギリスのような輩が湧いてくることもある。役所なんかはもっとヒドいだろうな。天から金が振ってくると思っているような奴もいっぱいいるんじゃないか。腹を切れ、腹を。あれは我らが血税なるぞ。
企業の献金などを除き、研究費の大部分もまた税金である。この事実を忘れてはならんと私はいつも思っている。月末、その月に購入した試薬や機器の価格を計算するたびに私はつらつらと考え、誰にとはなく感謝の念を捧げる。ささやかではあるが、私にとって大切な儀式である。