- 必要な体積

2007/01/14/Sun.必要な体積

溜めていた書評をようやく書き終えた T です。こんばんは。

全冊書評を続けるには、溜めないようにしないとダメだな。これまで、ある期間内に読んだ本の冊数というものを正確に数えたことがないので、きちんと記録を残して集計してみたい。2006年 9月から 12月までの 4ヶ月で読んだ本は 55冊。単純に 3倍すれば、年間 165冊となる。200冊は読みたいところだが、なかなか難しい。

年間 200冊のペースで 40年間読み続けたとしても、たったの 8000冊しか読めない。今からリストを作っておいた方が賢明かもしれない。仕事その他を最小限にすれば、3冊/日 = 1000冊/年くらいは読めるだろうが、それでも 4万冊である。試みに「4万冊」を Google で検索してみたら、

予算別リフォーム Before&After 4万冊の本を収納する (1500万円コース)

というページが引っかかった。なかなか面白い。依頼主は文学部の教授という。読書が仕事のような職業でさえ、個人が読める分量はこの程度の桁になってしまうということだろう。数字にしてしまえば、人生の短さがよく分かる。

研究日記

病院。

古い分光光度計でトラブル。結果を感熱紙に印字してくれるのだが、フィーダーに紙が詰まって動かない。分解して取り出したら直ったものの、本質的ではないメカニズムのトラブルには脱力する。測定はできているのに、結果を人間が見れないのだから。

機械で最も壊れやすいのが可動部である。物理的に動作する部分が少ないほど、機械の故障率は下がる。パソコンで一番トラブルが多いのは、「回転」する HD だ。少し昔の機械では、よく MO が使われる。CD、FD。ディスクはどれも回転する。これらもときどき壊れる。その点 USB メモリは優秀である。故障したという話は聞かない。

ハードはどんどん、非接触・不動の方向へと進化する。動くと熱が出る。これもまたトラブルの原因である。測定器械は検出の限界を競って作られるものなので、些細なことが全体に響いたりする。これからも、機械は電気的な生データの出力だけ、解析はコンピュータ、という分業の流れは変わりないだろう。測定から解析から印刷までしてしまう、そんな機械はなくなっていく。

いや、でも、上記の古い分光光度計を分解してみたら面白かった。1つの機械で何から何までやるわけだから、小さな筐体には様々な基盤がコンパクトに詰め込まれている。日本製なんだけれど、日本人はとにかく「コンパクト」を尊ぶ。配線なんかに職人的なものを感じた。体積当たりの機能という点では、今の機械よりもよほど優秀である。