- GFP Fusion Protein Located on Chromosome

2006/10/20/Fri.GFP Fusion Protein Located on Chromosome

初めて GFP を見たときは感動した T です。こんばんは。

研究日記

病院。

核移行シグナルを持つ DNA 結合タンパク質を GFP と融合させ、細胞内で発現させた。本当に核で局在しているかを、蛍光顕微鏡で観察する。

核移行シグナルを持つ DNA 結合タンパク質と GFP の融合タンパク質

融合タンパク質でも DNA 結合活性が残っているようで、分裂中の細胞では染色体がはっきりと光って見える (写真では下の 2つ。普通は上の 2つのようにボヤっとしている)。

別にこれが見たくて実験したわけではないのだが、面白かったので記念に撮影した。こういう写真を撮り溜めるのが、顕微鏡観察における我が密かな愉しみである。線虫をやっていた頃も、よく変な写真 (カバーガラスで押し潰された線虫から咽頭がズルリと抜け出しているキモい絵、など) を撮影してはハードディスクの肥しにしていた。大学のパソコンにまだ残っているかもしれない。

仮説を立て、それを証明するために実験をする。観察において最も注意が向けられるのは「予想が正しかったかどうか」という点だが、「予想もしなかったこと」が起こることだってある。それに気付けるかどうか。あまり予断を持って観察してはいけない。少しでも「アレ?」と思ったら、じっくりと観察 (考察) するべきだ。

結果として俺が取り溜めることになった変な写真は、そのような「アレ?」の追求記録でもある。実験の本筋からすれば、「面白くも何ともない」「気のせいだった」ということになる。今回の写真だって、理屈からいえば当たり前の現象を映しただけに過ぎない。無駄といえば無駄である。

まァ、せめて日記にでも載せてやろうと思った次第。