- ml と cc

2006/07/02/Sun.ml と cc

緊急に必要ではない勉強にハマってしまう T です。こんばんは。

研究日記

病院。細胞の世話だけして帰宅。さすがにちょっとしんどい。帰って昼寝。その後、少し勉強。

プロテインキナーゼは様々な細胞内シグナルに関わっている。例えばある経路 1 において、因子 A がリン酸化されると活性型になって下流の因子 B を抑制する、というのはよくわかる。経路 2、3……4、においても似たような機構が働いている。それもよくわかる。しかしこれら複数の経路を、キナーゼを中心に組直そうとしたとき、途端にわけがわからなくなる。やたらめったら、都合の良い場所とタイミングで特定のターゲットをリン酸化するわけだ。キナーゼを中心に置いてみると、何だか「ウソくせー」と言いたくなる。

もちろんキナーゼも別の因子によって調節を受けている。PKA なら cAMP、PKC なら Ca2+、という具合。だが、cAMP にしろ Ca2+ にしろ、キナーゼ以上に色々な反応に関わっているわけで、結局は余計にわからなくなるという始末。まァ、まだまだ勉強不足なんだろうが、一口に「キナーゼの勉強」といっても膨大な量になるからなあ。

ところで、ここでは「キナーゼ」と表記しているが、kinase の英語読みは「カイネース」である。サイエンスの標準語は英語であり、いくら日本語として流通していても、できるだけ英語の発音を使うように注意している。また、そういうふうに訓練もされる。ところが、医学界ではまだまだドイツ語の名残が強くて、キナーゼ的な発音をよく耳にする。

さらに許せない(というか慣れない)のが、体積の単位に「ml」ではなく「cc」を使うところ。cc って。料理じゃないんだから。国際的な単位でもないし。あくまで個人的なイメージなんだが、cc って、ml より精度が低そうに聞こえるんだよな。「500 cc のバッファー」って、なんかイヤじゃない? 俺だけかなあ。

大人だもの

人権は人になってから