- 思い付く

2006/06/08/Thu.思い付く

思い付きは大事だと以前から主張している T です。こんばんは。

思い付き

論理的に「思い付ける」か?

「思い付き」とは論理的脈絡もなく湧いてくるようなイメージがあり、それは「天啓」という言葉にも表れているが、しかし「思い付き」は必ず意識あるいは無意識と結びついている。難題を攻略するための妙案を思い付くのは、必ずその問題に対して頭を絞り抜いた後であり、論理的な因果関係は必然的といっても良い。

「思い付く」とは自動詞であり他動詞でもある(『広辞苑第5版』)。重要なのは、思い付きを思い付きとして思い付けるか、すなわち自分の意識的な思考の結果として辿り着けるか否かにある。例えば「誰も思い付かなかったようなアイデア」は、「これまで思い付かれたもの」を列挙するという消去法によって(原理的には)思い付けるはずである。

このようなプロセスは、ある種の解答を探す上では有効かもしれない。だが、本当に重要なことは「問題化する」ことであって、こちらの方が難しい。例えば、今日の「論理的に思い付けるか?」という問題をどのようにして思い付いたのか。自分のことでありながら俺には説明できない。せいぜい「問題意識を持っていたから」と答えるしかないが、これは原因を述べているだけで経過の解説ではない。

自在に思い付くことができたらなあ。

研究日記

終日大学。細胞の sorting。前回の移植時には思った数の細胞が集まらなくて悔しい思いをしたものだが、あれから培養・解析方法を様々に工夫し、今回は(少なくとも以前より)良好な結果を得られた。予備実験ではあったが、意を強くする。