- 男の三権鼎立

2003/11/10/Mon.男の三権鼎立

古来、男が最も手にしたいと欲するものは「金」「権力」「女」の三つであるということは、幾多の歴史、小説が記してきたことであるが、この三つは果たしていかなる関係にあるのかということを、選挙から一夜明けての報道を見ながらぼんやりと考えていた。

というのも、選挙事務所にて万歳の唱和を受けながら頭を垂れる男性当選者の傍らには、必ずと言っていいほど妻が控えており、そして彼女達は例外なく美人なのである。これは一体どういうことか。

金と権力がある程度以上の等価関係、あるいは互換性を持つことは簡単に想像できる。金で権力は買えるし、権力があれば金が集まるからである。つまりこの二つを同時に手にすることは、片方が満たされていればそれほど難しいことではないとも言える。

では女はどうか。言葉は悪いが「金で女も買えるではないか」という意見もあろう。しかしながら、選挙の舞台裏を描いた番組を見るにつけ、彼女達はただ外面が美しいだけではなく、相応の教養があり、また忍耐強いという、絵に描いたような日本型の良妻賢母であるのだ。このような女性が金だけで、あるいは権力だけで男になびくものなのだろうか。俺は女でないのでよくわからん。

ところで、選挙戦に金がかかり過ぎる、このままでは真の市井の人間は立候補できない、あるいは立候補したところで勝てないのではないかという議論がある。これは俺の考えだが、選挙に金がかかるのは、それが一種の予備選挙であるからだ。選挙戦を闘い抜くような金すら工面できない人間に国政を任せられるか、という問題である。それくらいの金を叩き出す能力は政治家なら持っていてほしいと思うのだ。ただし二世や人脈豊富な官僚出身者には当てはまらないので、また別の考え方も必要であることは間違いない。

ところで、女性が最も手にしたいと欲するものって何なのだろうか?