- 出歯亀

2003/08/17/Sun.出歯亀

何を撮ろうと悩んでいたのも今は昔、デジカメで遊ぶのが楽しくて仕方がない。で、帰省中も我が豪邸に戻ってきてからも、アレやコレやと撮影しているのだが、ここらで少し内省。

俺は写真を撮られるのが嫌いだ。仲間内で面白い写真を撮ったりするのは構わないが、一番イヤなのが集合写真というやつである。何十人も集めて無理な姿勢を取らせ、揚げ句の果てには、もっと寄れだの何だのと注文をつける。どうしてカメラを手にしただけで、何十人に対して命令を出せる権利が発生するのか。そう思う。

思うに、本質的にカメラというのは浅ましい機械である。その証拠に、どう頑張ってもカメラを構えるポーズというのは格好悪い。最近ではカメラも小さくなったので一層ダサさに拍車がかかる。携帯電話のカメラで写真を撮る人達の姿はやはり滑稽だ。楽しくて夢中になるのだが、ふと我に返ると物凄いポーズをしていることがある。

俺の写真嫌いはこの辺に端を発しているらしい。何でこんなダサい人間の言うことを聞いてまで写真を撮られなければならんのか。

しかしながら、こんな俺でもやはりカメラを持つと色々と写したくなる。大体において、撮影に挑まんとする人間のテンションはやけに高い。これはやはり、カメラというものが人間が潜在的に持つ出歯亀根性みたいなものを刺激するからなんだろう。つくづく浅ましい、俺もカメラも。

まあ、しかし、こっちから写真を撮ってほしいときもあるわけで。後は、写真を撮るときの自分が滑稽な姿をしていること、嫌がっている相手にはレンズを向けないこと、これさえ肝に銘じておけば馬鹿な真似もするまい。

それにしても説教臭いな、俺……。