- 恋は遠い日の花火ではない

2003/08/16/Sat.恋は遠い日の花火ではない

ようやく実家から戻ってきた T です。こんばんは。愛犬と愛猫の写真を撮ってきたので御笑覧を。

2週間以上の前の話題で申し訳ないが、今月 1日に市内で花火大会があった。昨年一昨年と見逃していた俺は、今年は行こうと考えていたが、打ち上げ場所の人混みを考えると尻込みしてしまう。あんなに人がいたのでは暑くてかなわん。納涼どころではない。

ところで、ふざけたことに我が豪邸の裏山の頂上は遊園地である。冗談ではない。証拠写真。ちなみに、一緒に写っているアパートは我が豪邸ではない。

裏山の遊園地

こんなに近くにある娯楽施設であるが、俺はまだ 1回も足を踏み入れたことがなかった。ところが、近所のポスターによると、この遊園地から花火が見えるらしい。というわけで、今年の花火大会はここから見物と決めた。大して流行ってるわけでもなさそうやし、穴場じゃなかろうか。

当日。

人、いっぱい。虫、いっぱい。花火、ちっこい。

おいおいおいおい! 何かポスターの殺し文句と違うんちゃうか?文句を垂れながらも、市街の上空に打ち上げられる花火というのは中々オツではあった。

そんな中で「何でそんなに怒るんよ!」「お前が『死ぬ』って言ったからやんけ!」と、訳のわからんことを叫びながら喧嘩しているカップルを発見。その側に子供が近寄ってきた。俺としては当然、

「なーなーおかーさん、あの人らケンカしてるよー。女の人泣いてるー」

なんていう純真無垢さを遺憾なく発揮してほしくてドキドキしながら見守っていたのだが、何も起こらなかった。残念。言ってくれたらジュースの1本でも買ってやったのに。

もう1人、印象深かったのが、帰りのロープウェーに乗るための行列で俺の前に並んでいた一家。一家は父母(ともに 30代半ば)と娘(6歳くらい)の 3人なのだが、このオッサンが面白い。

娘が父にジュースをくれとねだる。オッサンはペットボトルを 2本持っていたのだが「どっちかには毒が入っています」とか言って差し出す。娘は無視して片方を手に取るのだが、オッサンはしつこく「本当にそっちでええの? ホンマに?」と一生懸命だ。娘は無視して飲む。嫁さんも当然無視。

そのうち手持無沙汰な娘がペットボトルを振り出した。オッサンは素早く「振れば振るほど美味しくなるよ」とチャチャを入れるが、1分とせずに娘はシェイクを止めてしまった。

オッサンはずっと娘をいじくろうとするのだが、娘の反応は薄い。最後にはこのオッサン、後ろに並んでいる俺にまで話しかけてくる。俺はオッサンに親近感を持った。

ああ、俺は子供ができたら絶対ああいう親父になるな。

そう思った。つまらん冗談ばっかり言って。でも子供は相手をしてくれないという。絶対なるわ。