- 風太

2003/06/21/Sat.風太

俺の本名は割と古風で少々堅めの印象がある。自分では気に入っている。しかし最初、母は俺に「風太」という名前を付けようとしたらしい。危うく俺は「風太」として人生を送るハメになるところだったのだ。絶対イヤだ。

だって風太だよ、風太。ふーた!

……全国の風太氏、すまん。「名は体を表す」というが、ある程度の歳になれば名前に相応しい風貌が身に付くものだ。周囲の人間を思い浮かべたら、成程その人にはその名前しかないというほど、しっくりきている。

もしも俺が「風太」ならば、今とは違った人生を歩んできたことだろう。

割と良い人生のようだ。しかし、

今の俺と風太の俺は恐らく友人にはならないだろう。

いつか息子が生まれたら「風太」と名付け、この想像が当たるかどうかを試してみよう。