- 肛門

2003/05/26/Mon.肛門

雨の月曜でラボには人が少ない。何やら風邪が流行っている様子。感染源が俺だったら申し訳ない。

さて、いまだに病院で処方してもらった薬を飲み続けているのだが、弱ったことに眠くなる。それは良いのだが、やたらと屁が出るようにもなった。気を抜くとブッ、とやらかしている。困ったもんだ。

屁で思い出したが、解剖学の教科書には「肛門」という単語がないそうだ。解剖学というのは身体の部品を細かく分解していき、それらに名前を付けていく学問である(らしい)のだが、つまりは身体のどこを探しても「肛門」はないわけである。肛門筋に囲まれた空間があり、そこを「肛門」と呼んでいるわけだが、物質としての「肛門」はないのである。ものがないのだから名前も付かない。

こうなると、まことに肛門というものが頼りなく思える。肛門筋はどこにいっても肛門筋だが、肛門はそうではない。周囲の環境が変化すると、肛門の空間を占めるものもまた変わっていく。風呂に入れば風呂の湯が流入しているかもしれず、便通時にはその空間を糞が占める。あるときは拡がり、あるときはすぼまり、またあるときは座薬が埋まっているかもしれぬ。

まるで都合の良いときだけ「もう社会人と同じなんだから」と言われ、都合の悪いときは「まだ学生のくせに」と言われる大学院生のようである。無理矢理まとめてみた。

何だか肛門に親しみが持てた。