最前の更新から 1週間。サボってました。そろそろこの連載も終わりにしないとねえ。
さて、昼間はこれまで書いてきたようなモジュールに汗を流すのだが、やはりキャンプの楽しみといえば夜である。とはいっても野郎ばかりだから色気のある話はなく、もっぱらの悪行三昧である。有志が集い、ミッドナイトモジュール(略称 MM)が夜な夜な催されたわけである。
MM はいくつかのサブプログラムから成る。まずは昼間の疲れから熟睡している人間の、野生に戻った寝相寝顔に粉飾を施し、次々と盗撮していくスリープ・オン・ザ・ナイト。
こんな写真が山ほど撮れた。ちなみにこいつの渾名は「人間テトリス」。
続いては、あるタイ人に恋した M田という奴の、その日 1日の恋の進展状況を聞き、相談に乗った上でアドバイスを与えるという、M田のラヴ・トレイン。ちなみに俺達の好みはアジア人派と欧米人派に真っ二つに分かれ、年齢上、俺がアジアン・ビューティー・ファン・クラブ総裁、N上班がヨーロピアン・ラヴァーズ総統となり、それぞれ論陣を張ったのだ。ところがある夜、
M「Tさん、俺もう駄目っすわ」
俺「何がや」
M「だってあのタイの子と何も進展しないんで、毎晩の報告が辛いっす」
俺「アホか、お前それでもアジアン・ファンか。明日ビーチにでも誘え」
M「……了解っす」
次の夜。
M「Tさん、すみません。俺もう駄目っすわ。やっぱヨーロピアンの方がいいっす」
俺「なっ、お前、自分で何を言っているのかわかっているのか」
N「Tさん、やっぱヨーロピアンっすよ」
俺「うっせえ N上班。M田、裏切りやがったな」
N「ははは、M田、我々ヨーロピアンはいつでも暖かく迎えるぞ。ときに、お前が惚れた子は?」
M「オランダサイトのキムっていう子です」
N「なっ、お前、それは俺が狙っている子だ!! 貴様、後から来て横取りするつもりか!」
M「えっ、そ、そうだったんですか。全然知りませんでした」
そういうわけで M田は両陣営から総スカンを食らい、次の日には始末書を書かされ、それを皆の前で朗読させられた。実話である。げに恐ろしきは恋の恨みよ。(つづく)