卒論発表をした。疲れているので報告はまた明日にでも(最近このパターンが多いな)。
最近どうも更新が滞りがち。卒論書いてて文章には食傷気味なのか。せっかくここには何の検閲もないというのにね。たとえですよ、たとえ。
さて、ここ数日だらだらと時間をかけて読んでいた島田雅彦『自由死刑』を読破した。薄い文庫本なので、普通に読めば一晩仕事なのだが、どうにも先に先に読むのが勿体なく、久しぶりに熟読してしまった。
不勉強なことに、実は島田雅彦を読むのは『自由死刑』が初めてなのだが、いやあ、面白かった。自由死刑というのは自殺のこと。主人公は自殺を決意した30男なのだが、能動的に自殺を遂行するため、1週間の猶予を自分に与える。その 1週間で、この世に未練を残すことがないよう、やりたいことをやってしまおうというわけである。残っていた貯金が 100万円。
どうです? 設定を聞いただけで面白いとは思いませんか。まず考えるのが、自分だったらどうするか。それから、友人知人なら何をするだろう。とまあ、そんな考えを抱かせて物語は始まる。主人公は、まず酒池肉林の宴を繰り広げようとする。これは誰でも考えそうなことだ。ところが、まずは満足のいく宴を催した次の日、えらく体が疲労していて「酒池肉林には体力が必要なのだ」ということに気付く。
さて、次はどうするか。という具合に物語は進んでいく。主人公が何をするか、自殺は決行されるのか、どんな方法で、と興味は尽きない。さらに、作中で展開されるエピソードもよく練られたものばかり。そのうち話はどんどん破天荒になっていくのだが、主人公の周囲の人間が変な奴ばかりながら奇妙な実在感があって、読んでいて不思議な感じになっていくのがよろしい。
ま、あらすじを最後まで披露するのは無粋なのでやめておくが、傑作だと思いますよ。
ようやく卒論を提出し、今は缶ビールを飲みながら更新しているわけだが、いやはや、およそ 11ヶ月に渡る実験・研究の成果を、まずは納得いく形でまとめ上げたということで満足している。まあ、大体が学部 4年生の卒業研究なわけであるから、どだい大したものでないが、そこはそれ、自己満足で良いのである。
そういえば「裏卒論」なるものを B氏から見せてもらったことがある。何かネタに困ったら、ここに書き記してみるのも面白いかもしれない。
というか、予告している「原付盗難事件始末書」だが、実は今日も警察から連絡があり、どうも複雑に錯綜しているようで、こっちは来週当たりからボチボチと書いていこうかと思っている。
月曜から新連載と言っておきながら面目ない。申し訳ないついでに、今日は別のことを書こう。というか、原付盗難事件は込み入っていて、いざ書こうと思ったら二の足を踏んでしまう複雑さで、一言で言えば書くのが面倒臭いというわけだ。
実は明日の 17時が卒論の提出締め切りで、そんな中、月曜火曜と連休ぶっこいていたのは別段理由があったわけでもなく、ただダルかっただけなのだ。すでに書き上げていようとどうであろうと、結局 K先生の添削は締め切り直前まで続くわけで、それならこちらも直前まで見せるのを拒んでいるのが一等合理的である、と誰もが結論するであろう。
さて、あと 20時間足らずで締め切りが訪れるわけだが、バイトのある先輩が言った言葉で今日は締めくくろう。
「ねえ、T君、俺達って小学校から勉強してきたわけだけどさあ、それって、究極、卒論書くためじゃねえの? だって会社入ってから使うことないっしょ。学校の勉強」
いやいや、土曜日はサボってしまった。提出した卒論に「土曜日の午後来ます」とか大見得切っていたというのに。でも今日の昼に来たけど怒られなかったが。なんか機嫌良かったぞ、K先生。
さて、タイトルにあるとおり、明日から俺の原付が昨年 10月に盗まれた事件について報告しようと思う。一昨日、ようやく弁償金(の一部)を勝ち取ったのだ。
卒論を下宿で書いているので全然ラボに行ってねえ。大体ラボの iMac のディスプレイは狭いし曲がってるしIMは馬鹿だし。とりあえず一通り書き終わったので、明日からは K先生とのバトル。
さて、タイの想い出も今日で最後。複数の筋から直接間接に感想を頂いたが、概ね好評だったようだ。
バンコクに戻ってきた。日本へのフライトは深夜 0時から。それまでは来たときに泊まったホテルで休憩となり、タイ滞在も残り数時間となったわけだ。部屋に落ち着き、とりあえず風呂に入って 2週間のキャンプ臭を取り除く。キャンプサイトにシャワーはあったが、ちゃんとした風呂など当然求むべくもなかったので、ようやくここですっきり。ショウ隊長と「ようやく人間に戻った」と喜ぶ。
その後、N上班以下数名とホテル前のタイ式マッサージに挑戦する。来たときから気になっていたのだ。怪しげな店内に入ると店長らしき人間が出てきた。値段を聞くと 1時間 300バーツという。安いねえ。早速頼むと 2階に案内された。若い男がオイル瓶を片手にやってきて、足裏から順にマッサージ開始。
ご、極楽や……
気が付いたら眠っていた。起こされて寝椅子から立ち上がると、びっくりするほど身体が軽い。恐るべし、タイ式マッサージ。
そんなこんなで時間をつぶし、晩飯を食ったら空港へ。免税店を冷やかしてから機上の人に。深夜のフライトの上、日本に帰るという安心感、極悪なまでに溜まった疲労から、全員即爆睡。少し観察したのだが、英語で寝言を言う奴が続出。何とタイ語で「明けましておめでとう」と呟いている奴もいた。
空港に降り立ち税関を通れば、そこは故国日本。ここでも日本人相手に「Sorry」「Excuse me」とのたまう始末。2週間の完全日本語遮断というのはもの凄い効果だな。
空港で最後の記念撮影。後日の再会を約し、皆と別れたのであった。
と、まあ、このような次第で俺のタイ行きは終わったのである。楽しかった。共にキャンプを過ごしたみんな、ありがとう、そしてお疲れさま。2週間も御無沙汰してしまったラボの皆様、どうもすみません。そして最後に、俺のタイ行きに理解を示してくれた父上、母上、ありがとうございました。(おわり)
卒論締め切りまで後 1週間。かなり卒論執筆に飽きてきたが、とにかく一度書き上げてしまわねば話にならん。残るは考察とフィギュアのみ。土日にはメドをつけたいのだが、どうなることやら。
そんなこんなで楽しく過ごしたキャンプも、ついに閉会を迎えた。閉会式は例のごとくアリーナに3万人が集い、歌えや踊れの大騒ぎ。ビーチで何のために待機していたのかわからなかった軍艦が花火を打ちまくり、まことにお祭りの最後を締めくくるにふさわしい盛大な閉会式だった。
次の日、午前 5時に起床して撤営開始。深夜には飛行機に乗り、日本へと帰るのだ。皆疲れているのに、やたらとテキパキしているのが気になったが、何のことはない、さっさと片づけを済まし、愛しいあの子に別れを告げる時間が欲しかったのだ。俺も仲良くなった何人かと最後の写真を撮ったり撮られたりして、あっという間に時間は過ぎ、バンコク行きへのバスに乗り込んだ。帰りたくねえ、と全員がこぼす。しかし、今日から公立の学校は始まっているのだ。そろそろ日常へと戻らなければならぬ。それが一層悲しさに拍車をかける。
次回の世界ジャンボリーは 4年後、イングランドである。2007年はボーイスカウト運動 100周年だとかで、ボーイスカウト発祥の地、イングランドで開催というわけだ。俺はもう行くこともないだろうが、俺が引率していった子供達の中で、次回、俺と同じ立場に入れ替わって行く人間がいるかもしれない。
途中でレストランに立ち寄り、中華料理の昼食。狂喜乱舞だ。
「で、出てきた。自分で料理しなくても飯が出てきた」
「う〜、うますぎる」
「こういうのこそ食事というんやなあ」
「人間だ。俺達人間だったんだ」
まったく、今までどんな生活をしていたのか。次回、ついに最終回。(つづく)
最前の更新から 1週間。サボってました。そろそろこの連載も終わりにしないとねえ。
さて、昼間はこれまで書いてきたようなモジュールに汗を流すのだが、やはりキャンプの楽しみといえば夜である。とはいっても野郎ばかりだから色気のある話はなく、もっぱらの悪行三昧である。有志が集い、ミッドナイトモジュール(略称 MM)が夜な夜な催されたわけである。
MM はいくつかのサブプログラムから成る。まずは昼間の疲れから熟睡している人間の、野生に戻った寝相寝顔に粉飾を施し、次々と盗撮していくスリープ・オン・ザ・ナイト。
こんな写真が山ほど撮れた。ちなみにこいつの渾名は「人間テトリス」。
続いては、あるタイ人に恋した M田という奴の、その日 1日の恋の進展状況を聞き、相談に乗った上でアドバイスを与えるという、M田のラヴ・トレイン。ちなみに俺達の好みはアジア人派と欧米人派に真っ二つに分かれ、年齢上、俺がアジアン・ビューティー・ファン・クラブ総裁、N上班がヨーロピアン・ラヴァーズ総統となり、それぞれ論陣を張ったのだ。ところがある夜、
M「Tさん、俺もう駄目っすわ」
俺「何がや」
M「だってあのタイの子と何も進展しないんで、毎晩の報告が辛いっす」
俺「アホか、お前それでもアジアン・ファンか。明日ビーチにでも誘え」
M「……了解っす」
次の夜。
M「Tさん、すみません。俺もう駄目っすわ。やっぱヨーロピアンの方がいいっす」
俺「なっ、お前、自分で何を言っているのかわかっているのか」
N「Tさん、やっぱヨーロピアンっすよ」
俺「うっせえ N上班。M田、裏切りやがったな」
N「ははは、M田、我々ヨーロピアンはいつでも暖かく迎えるぞ。ときに、お前が惚れた子は?」
M「オランダサイトのキムっていう子です」
N「なっ、お前、それは俺が狙っている子だ!! 貴様、後から来て横取りするつもりか!」
M「えっ、そ、そうだったんですか。全然知りませんでした」
そういうわけで M田は両陣営から総スカンを食らい、次の日には始末書を書かされ、それを皆の前で朗読させられた。実話である。げに恐ろしきは恋の恨みよ。(つづく)