- Diary 2002/06

2002/06/29/Sat.

コロニー一発生え。すげー!(いや、普通やけど)

2002/06/28/Fri.

まだできていないプラスミドを、フラグメント、ベクター両方から作り直す。ライゲーションした後、トランスフォーメーションしてインキュベーターへ。どうなることやら。

2002/06/25/Tue.

ラボに来て 3ヶ月。初めて NGM プレートを作る。

2002/06/21/Fri.

俺の席の斜め後ろにいるK先生が、プリンタで印刷しながら焦っている。

K「しまった、間違えて印刷しちゃった」
俺「……」
K「これを止めるにはどうしたらいいのかな」
俺「……」
K「あ、電源切ればいいのか」
俺「!」

こっそり見ると、マジでプリンタの電源を落としている K先生の姿が。

2002/06/19/Wed.

B氏に、丸 2ヶ月ほったらかしにしていた線虫を、氏が開発した超絶テクで復活、植え継いでもらう。いかに俺が線虫の植え継ぎをさぼっていたかは、NGM プレートを 1回も作ったことがないことからも分かって頂けると思う。これからは真面目に植え継ぎます。

2002/06/18/Tue.

昨日作ったメンブレンだが、オーバーレイさせたものがうまく検出できず、明日、もう 1回、一からやり直し。まあ、順調だっただけに、一発で結果が出るとは思っていなかったが。それに、問題がありそうな点もかなり絞り込めている。普通にパゲやっただけのものは検出できていたので、オーバーレイか抗体が問題なだけなのだ。

今日のゼミは医学部で、W杯を観戦しに来た外人がついでにやる講演を聞きにいく。ゼミの開始は 17時からとなっていたが、その時間はまだ日本戦をやっている。わざわざ日本くんだりまでサッカー見に来たオッサンが、それをほっといてゼミをすんのかと思っていたが、案の定、ゼミの開始時間が 17時半に修正されていた。

待つこと 30分、ようやくゼミが始まる。始まること 3分、早くも眠くなる。だって英語やし、オッサンの声は聞き取りにくいし、あげくのはてにオッサン、マイクを持ってるだけで効果的に使う気ないし。

2002/06/17/Mon.

いやあ、今日は頑張った。朝早くから来て休みなく実験を行ったぞ。曇り空の下、そんな俺の 1日は K先生との会話で始まった。

俺「おはようございます」
K「あんたが早く来ると雨が降る」
俺「いや、確かに曇ってますが……。先週から頑張って早く来てるんですがねえ」

事実、先週はホンマに頑張っとったで。っていうか結局は降らんかったし。やはり神様は見ていてくれた。降らないということは、俺が朝早く来ることが珍しいことではなくなったという証明ではないか。

さて、今日はウェスタンのブロッティングを R女史に教えてもらうことになった。

R「T君、メンブレンを触るときな、手で触るのダメ。とても大事なこと」
俺「OK」

と言いながらメンブレンに素手を伸ばす俺。実験は続く。

R「メンブレンの上にゲルを載せるときー、ちょっと動いて難しい。だからな、こうしてピンセットでちょっと動かして、いい感じにする」
俺「OK」

と言いながらバッファーの中に指を突っ込む俺。とまあ、初めてのことにとまどいつつも、どうやら結果だけは出そうっす。

2002/06/15/Sat.

今週のプログレスレポート後の昼食は、近くのうどん屋へ行くことになった。皆が自転車で出発する中、俺は一人愛車のバイクでうどん屋を目指す。もちろん帰りもバイクなのだが、当然、自転車の皆より早く学校に戻る。

ところが、さあ、午後の実験を軽くやっつけるかと考えながら階段を下りようとする俺の目の前を、自転車で颯爽と廊下を通りすぎていくK先生。バイクの俺より早く研究室に戻れたことに御満悦のK先生。

「やったー、1番!」

2002/06/14/Fri.

パゲをやるときに、昨日はゲル 2枚を 60 mA で 1時間ほど流したのだが、あの電流の設定はゲル 1枚につき 30 mA だということを知らず(プロトコルには書いてある)、今日はゲル 1枚なのにやはり 60 mA で流す。設定した時間が近づいたのでゲルを見ると、なぜか見えるはずのバッファーのブルーがない。あれ、と思って顔を上げると、ゲル板が真っ二つに割れていた。ごめんなさい。

2002/06/13/Thu.

SDS-PAGE(以下パゲ)をやる。4種類のベクターのうち、3種類は確実に発現しており、量も多そうだ。だが、残りの 1種には、あるべき場所 (18 kDa) にバンドはなく、代わりに、百数十 kDa のところにバンドが。どうやったら 1塩基変わっただけの同じ遺伝子から大きさに 10倍以上の開きがあるタンパクが出来るのか。それともストップコドンをすっ飛ばしてベクターを 1周したあと、今度はストップで止まったというのか。事実、ベクターを 1周すれば、ちょうど 10倍の長さの遺伝子にはなる。

2002/06/12/Wed.

雑用王が遂行する仕事が信頼に足るものだと示すためには、まず自分の雑用を確実にこなす必要があると考え、3月末から溜めていた2,228本のイエローチップを洗う。明日はチューブ(同じく 3月からの定期貯蓄)を洗う予定。

さて、今日からタンパク実験ということだが、ソニケーションで耳がいかれ(ついでにチューブもいかれ、穴が開いて水が入る)、レミールバッファーで鼻が曲がる。とりあえず、明日の SDS-PAGE 用のゲルを作ったところで終了。朝早くから H女史に御教授願う。多謝。それにしても、俺が朝早く来た日に限ってK先生が早く来ないのはなぜ? 俺の勇姿を見てくれ。

2002/06/11/Tue.

明日からとうとうタンパク実験開始ということで、今日はとりあえず出来たベクターをトランスフォーメーションして、生えてきたコロニーをピックして試験管で培養ということとなった。竹串でコロニーをピックして、それを試験管に入れるのだが、目測を誤り、爪の間に竹串を刺す。古来、焼いた釘などを爪の間に刺すのは有効な拷問として知られているが、俺の場合は、さらに大腸菌付き。

2002/06/08/Sat.

毎週土曜は午前 10時からプログレスレポートだ。で、今日は 9時 50分に起きる。しかも俺が発表の週やし。急いで研究室に到達、すでに誰もいない。パソコンを立ち上げ、印刷を開始。孤独な作業が続く。だが、プリントアウトされたものを見てびっくり。実験結果の写真の部分のみが印刷されていないのだ。プリンタの設定をいじくってみても、どうしても写真のみが印刷されない。時間が迫る。仕方がないので、とりあえずコピーをしようと事務室の鍵を探すが無い。したがって、ほぼ丸腰で遅参。お粗末な発表でした。

2002/06/06/Thu.

新たに 2種類のベクターをコンプリート。2回連続でシーケンスをしたが、今までと比べるとそこそこの割合で読めるようになってきた。よって配列王に即位する。そういえば雑用王に即位してから 1週間ほど経つが、今日は乾熱滅菌したチューブキャップで軽い火傷。軍手はめてたのになあ。完全に中が冷めるまでにはかなりの時間がかかることを身をもって体験する。

午後に時間が余ったので一度家に帰り洗濯物を取り込むつもりが、家に帰ったとたん寝てしまった。面目ない。でも起きたら夜だったので相当びっくりした。

2002/06/04/Tue.

今月からタンパク実験タンパク実験と騒いでいるが、今しばらくはベクターの作成にいそしもうかと。でも、今月中には絶対にタンパクやるぞ。と、こんなところで自分にプレッシャーをかけておこう

2002/06/03/Mon.

ビーカーを割る。ごめんなさい。