- Diary 2002/03

2002/03/30/Sat.

泣きながら、昨日エチブロを入れてしまったサンプルの PCR をやり直す。

2002/03/29/Fri.

大切な PCR 産物を回収するために電気泳動しようとして、GLB と間違えてエチブロを注入。回収するためなので、無論 PCR 産物全量に対して。

いやね、チップの先に入っている液体の色がいつもとは違うなと思ってはいたんですがね、DNA 溶液と混ぜても青くならないんですよ。この時点で気付いていたんですがね、ヤバいって。それでもね、やっぱりピペッティングしたら青くなるんじゃないかと思いまして。やりましたよ、30回くらい。でもやっぱり何か赤い。この時点でPCRやり直せばいいのに、バカだからエチブロ-DNA溶液に、さらに GLB を注入。ひょっとしたら大丈夫かもとか考えたわけです。で、当然のように電気泳動もするわけ。するとなんと、ゲルのウェルから青いのが + 側に、赤いのが - 側に移動するのが見える。

分離した!

そう思ったね、俺は。しねえっつーの。そんなこと思ってる暇があれば PCR やり直せばいいのに、さらにしつこく SUPREC-01 で御丁寧にも回収。確認のために電気泳動して写真を取ったら、うっすらと見える。見えてるので、そのまま帰って寝た。

2002/03/27/Wed.

もうなんのための電気泳動か忘れたけど、とにかく泳動するためにゲルを作っていたんですわ。で、アガーを溶かしてエチブロ入れてから冷まして、よっしゃ、トレーに流すかというところで K先生が実験室に登場。

K「おお、T君、ゲル作ってんの?」
俺「はい」
K「どう、実験慣れた?」
俺「はい、ばっちりっすよ!」

そう言いながら俺は、トレーを入れずに、直接白いゲル板にゲルを流し込んでいた。

俺「あ゛」

黙ってりゃバレないものを、実験室を去りゆくK先生の背中に向かって思いきり叫ぶ俺。その後、K先生は韓国人留学生 Cさんに「It's a world wide mistake」と説明していた。

一つだけ言わしてほしい。俺がゲルを作っている一部始終を見ていたヒゲマン氏は、一言も注意してくれなかったぞ。