- 『ジョジョの奇妙な冒険 45 ストーンオーシャン 6』荒木飛呂彦

2008/09/23/Tue.『ジョジョの奇妙な冒険 45 ストーンオーシャン 6』荒木飛呂彦

『ジョジョの奇妙な冒険 44 ストーンオーシャン 5』の続き。

本編とは関係ないが、本巻の口絵がスゴい。何というか、スゴいとしか言い様がない。この絵は連載当時のものではなく、現在の荒木が描き下ろしたものだと思うが、……いや、スゴいわ。

ケンゾー『ドラゴンズ・ドリーム』および D アン G『ヨーヨーマッ』との戦いで、ついにアナスイ『ダイバーダウン』の本領が発揮される。

スタンド名——『ダイバーダウン』
本体——アナスイ

破壊力——A
スピード——A
射程距離——E
持続力——C
精密動作性——B
成長性——B

能力——物体の中へもぐり込む。その内部の構造までも破壊したり、ついでに組み立て直したりする。

『ダイバーダウン』の能力、特に「内部の構造を組み立て直す」というのはシンプルで力強く、絵としても面白い。やっぱりスタンドはこうあってほしい。

前巻の感想で、「(特に敵の) スタンドの能力が段々と複雑になっていく、戦闘が難解になっていく」と書いた。「(あらかじめ明らかにされた) スタンドの能力を駆使した戦い」「スタンドの能力とその作戦を逆手にとった反撃」という黄金パターンが、第6部では随分と減っている。「敵のスタンド能力は何であるか」がわかっておらず、その解明に力が注がれる、というパターンが多い。これはこれで悪くはないんだけど……。

『ヨーヨーマッ』戦では結局、『ヨーヨーマッ』の攻撃方法を解明できぬままに『ダイバーダウン』が圧勝する。これはアナスイの頼もしさを表現しているのだと思われるが、であるならば、読者にはあらかじめ『ヨーヨーマッ』の攻撃方法を明らかにしておくべきだった。その方が効果的だったと思う。

あと、何度読んでも、『ヨーヨーマッ』の攻撃方法がヨダレであると結論付けた経緯がよくわからなかった。

それから、『ドラゴンズ・ドリーム』の「方角」についてもよくわからない。方角は相対的な方向である。3つの地点が A - B - C という具合に並んでいたとして、B地点は、A にとっては「東」にあるが、C にとっては「西」になる。『ドラゴンズ・ドリーム』が差すところの「大凶」「大吉」の方角が、「どこを基準にしての方角なのか」が不分明なので、やはり何回読んでもよくわからない。