「自分の情報ストックの中から一見無関係と想われる知識の断片を取り出し、適切に接続していく」(「プロローグ」) ことによって、言葉の新たな意味・解釈を、独自に付け加えて講釈した本。
取り上げられる言葉は、「幽玄・侘・寂」という日本語に重要な単語から、「鯖を読む」といった、諺・格言・慣用句まで、実に様々だ。著者独特の発想で、言葉の新たな側面を見せてくれたかと思えば、今度は逆に、その博識をもって、言葉の歴史的に正しい成り立ちを紹介してくれたりする。自在なのだ。
言葉の解釈は、何も紹介されている文言に対してだけではなく、他にも色々と応用できそうなヒントに溢れている。